「一般的な文章」というのは存在しない。
文章には目的があり、それぞれのジャンルがある。
それに応じて文体や語彙が変わってきて、
長さも対象者も異なってくる。
それを、「一般的なキーボード」でやるから、
齟齬が生じるのかも知れない。
僕の主戦場は物語文だ。
こんだけブログを書いてるから、
ブログも1/3くらいは用途に入るかもだ。
薙刀式は、基本的にそれに特化させている。
物語文とはいえ、
漢文とか古文じゃないし、
短いよりは長め用だ。
だから短期的スピードよりも、
長期的なスピードや耐久性(疲れないこと)を重視している。
記号類で言えば、
物語でよく使うものを集めてあるし、
マクロ類も記法に応じたもので、
それらを使う動線まで最適化しようとしている。
とくに「」系の充実は、
他の配列では考えてもいないだろうね。
文字を沢山書く人の中に、
物語作家がいる。
そんな人がメインの使い手のイメージだ。
でも、物語作家以外にも、
沢山文字を書く人はいるだろう。
新聞記者や裁判の速記には、
薙刀式はそんなに有効じゃないかも知れない。
日本語の語尾のふわっとしたところが得意だから、
硬めの断定的文章は、
薙刀式のいいところが使えてないかもしれない。
それ専用の配列があってもいいと思う。
あるいは、
tomoemon-AZIKは、
ものすごく速く書けるけど、
長文用途とは思えない。疲れるだろうからだ。
slackのチャット用と割り切ってるから、
英語との相性を考えると、
qwertyのまま拡張する方が楽だろうし。
そのかわり、素早く、的確なものを短期的に沢山生み出す、
(文法や文体が多少間違ってたとしても)
という用途には向いてる気がする。
月配列は、
小説や物語文には少ししんどそうだ。
打鍵数が多いし。
でもメールや業務文などには、
丁度いいジャラジャラ感のような気がする。
新下駄や飛鳥は万能感が強いが、
何が得意とかはあんまりなさそう。
蛇配列はメールが得意なんだっけ。
月とかAZIKとかに近そうだ。
色んな文章の種類があると思う。
オールラウンダーは、
スペシャリストに負けることが多いよね、
そのジャンルだと。
ブログや小説書きたいなら薙刀式をすすめるが、
裁判の速記には薙刀式はそんなにお勧めじゃない。
qwertyよりマシだろうけど、
そういう文体に適したもののほうがいいんじゃないかとすら思う。
新JISは官公庁採用を見越していたはずで、
だから教科書の文体が統計ベースで、
硬めの文章に向いている。
外来語にめっぽう弱いらしいが、
官公庁用と考えれば問題なかろう。
かつて配列がさかんに研究された頃、
2ちゃんの文体が早く打てる配列、
なんてのを作ろうとしてた人がたくさんいたね。
結局できなかったのは、飽きたからかな。
それとも文体の移り変わりが早くて、
すぐ廃れたからか。
漢直は、官公庁や裁判には向いてそうだけど、
児童向けの文章にはまるで向いてないだろう。
色々あってよいと思う。
誰か○○文専用配列とか、つくらないかな。
そこまで逼迫度が高い人が、
あまりいないのだろうか…
2023年06月19日
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