薙刀式は「物語を書く配列」の話のつづき。
薙刀式の三大アルペジオは、
「あるJI」「ないMK」「するOI」だ。
この「する」と物語形式について。
多分ほとんどの配列では、
「する」を重視することはないと思う。
「です」「ます」を重視して、
「す」を単打に出すことはよくあるけど、
「する」を重視して「す」をいい位置に、
という話はほとんど聞かない。
ちなみに、
「す」の1gram頻度は1.9%で、中堅下位。
だけど2gramだと、
「す。」19位、「する」20位、
「ます」24位、「です」28位と、
かなり頻出する。
(なお「る。」が29位なので、
「する。」の形式はかなり多そうと予測できる)
これらのことを鑑みて、
「す」をシフト側に落とさず、
単打側に出す配列は多い。
しかし、
新JIS、月、新下駄ではZ、
飛鳥では左シフトKと、
めちゃくちゃ優遇してるわけではない。
さて薙刀式だ。
これらに比べて、
薙刀式は「す」をO単打という、
特別な位置に置いている。
これは「する」を、
普通の文章より重視しているからだ。
薙刀式の「物語を書くための配列」の、
「物語」は、
主に小説とシナリオ(戯曲含む)を想定している。
小説は過去形で書き、
シナリオは現在形で書く。
(小説ではたまに現在形も使う)
つまり、シナリオで「する」は、
かなり重要なわけ。
単に「する」だけで使われるだけでなく、
複合動詞として、
たとえば「使用する」「重要視する」
なんて使われ方もする。
サ変動詞をたくさん生む要素だ。
小説でも100%過去形で書くわけではないため、
ここでも「する」は重要になるだろう。
なぜ動詞が物語で重要かについては、
別の話なのでここでは詳しくしない。
「物語の骨格が動詞の羅列で記述できる」
ということだけ書いておく。
つまり、
物語の骨に「する」がいるのだ。
だから、
物語を書くときに、「する」のOIアルペジオは、
かなり楽できる。
意識してなくても、
書いてて物語の骨格を捉えやすいようになってることに、
なんとなく気づくと思う。
これがqwertyローマ字ならばsuruと、
まあまあ打ちやすいものの4打も必要だ。
この、日本語の骨格と指の動きが連動していないことが、
僕がqwertyローマ字に抱く根本的な不信感だ。
というわけで、
薙刀式の「する」は、
物語を書くためにある。
プロアマ問わず、作家は薙刀式を使うべきだ。
もちろん、「です」「ます」もいい流れなので、
物語以外でも使いやすいよ。
2023年06月22日
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