という話をカフェの隣の女子が話していて、
耳をそばだてて聞いていた。
「自分に自信がないから、自信のある人が好き」
という結論であった。
ふむ。
モテたい人は自信をつけろ。
そうしたら自信のない女子から好かれる。
自信のある人はどれだけいるだろう。
多分そんなにいないよね。
どこかしら自分の弱点を分っている人ほど、
そこは自信がないじゃんね。
冷静な人ほど過信はしない。
ここまではいけるが、ここからは無理、ってちゃんと思う。
それは傍目からみたら自信がないように見えるだろう。
さて、物語である。
つまり、
物語を見るほとんどの人は自信がない。
だから、自信のある人にあこがれる。
だから、物語には自信のある人物が出てくるべきだ。
だからといって、
主人公が自信にあふれていることが正解かというと、
そうじゃないと思う。
なぜならリアリティがないからだ。
自分に自信のない人が見るものが、
自信のある人の人生を見てもリアリティを感じない。
だから、自信のない主人公のほうが、
投影はしやすい。
だから、その自信のない主人公が、
やむにやまれずに事件に巻き込まれ、
仕方なく事件を解決せざるを得ない状況になり、
そこから事件を解決していく過程において、
どんどんと自信がわいてくるような、
成功の階段を上っていくと、
面白くなるわけだ。
最終的には、
最初のときのような、自信がなく、所在なさげな主人公が、
世界を睥睨するほどの自信にあふれ、
これからどうやっても大丈夫だと思えるように、
終わるのがよいだろう。
これが、自信がない人が見る物語の典型である。
自信のない人に、
自信を生まれさせるような物語が、
一番よいと僕は思っている。
自信は、じゃあどこから来るのだろう?
「これだけやって、それが成功したという自負」なんじゃないかと思うよ。
モテないことに自信がなかったとしても、
何か別に得意なことがあり、
それが成功していけば、自信はつくと思うんだよね。
たとえモテなくても、
そのことが成功していたら、告白とかできると思うんだよ。
成功している自分という自負が、自信になってくるからね。
自信のない男子ほど、
今は告白できないが、
いっぱしの人物になったら告白しよう、
なんて思うことがあると思う。
女子も同様かな。
いっぱしの人物に、と思うよりも、
ダイエットが成功したらとか、メイクを変えたらとか、整形したら、とかかもしれないけど。
つまりその心理の裏には、
「こうなれたら自信がつくのに」という理想形があるということだ。
そうなっていないから自信がない、
というコンプレックスの裏返しだということを理解しよう。
つまり、
そのようなコンプレックスを刺激するように一幕をつくり、
二幕三幕を通じて、
そのコンプレックスを吹き飛ばす成功を描くといいわけだ。
そうしたらコンプレックスはなくなり、
自信がつくだろうからね。
どうやって?
それを創作するのが、創作だよ。
つまり創作ストーリーは、
「自信のない人が、自信がつくまで」をつくることだ、
といっても過言ではないということだ。
事件から解決までの一連の中で、
このように思えるようなストーリーラインをつくれるだろうか?
中盤の活躍や失敗や立ち直りが、
大事になってくるだろうね。
「ここまでやったんだ」は自信の根拠になるからね。
自信なんてなくてもいい。
自負と誇りを描こう。
それはそのうち自信に育つ。
2023年09月21日
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