色々とやってみた結果、
以下の部分に何らかのものを貼ると、
打鍵感の向上に効果が著しいことがわかった。
ここに鉛シートを貼ってもいいし、
積層マステ(4〜12枚)を貼っても良い。
(追記: 写真添付しました)
鉛シートと積層マステの差は、
クリアになるか柔らかくなるかの違い。
これから紹介する鉛シートMODは、
スイッチの打鍵による、
余計なハウジングのビビリ(共振)を取り、
素早く減衰させる効果がある。
これを鉛シートでやると、
硬質でクリアな、打鍵の感触がすぐに戻ってくるキビキビした感じに、
積層マステでやると、
クリアではあるがややくぐもった、
ミリ秒ほど打鍵の力がクッションで吸収される感覚がある。
おすすめは鉛シートだ。
ただ反発が強すぎて痛いのを嫌う人は、
積層マステでやっても良いだろう。
やりかた。
貼る素材は前にも紹介した、
P50-ASという商品名で、以下から買えるものを使用。
https://www.piano-bouon.jp/products/p-50?_pos=1&_sid=382c8fe49&_ss=r&variant=40326503956688
鉛0.3mm厚、アルミで表面コート、粘着テープつきと、
作業がとてもしやすい。
以下の三箇所に鉛シートを貼る。
1. トップハウジングの東西南北側面に
2. トップハウジングの裏、ステムの両肩が当たる部分に
3. スイッチ下、PCBとの間に
1と2は、
戻りの時にステムが当たる衝撃を緩和する。
3は底打ちの衝撃を緩和し、全体のビビリを吸収する。
1. トップハウジングの東西南北側面に
LED透過部を南とする。
北面に8×5mmのシートを、
南面に7×5mmのシートを、
東西面に5×5mmのシートを、それぞれ貼る。
南面は円柱型の凹みがあるので、
それに沿ってシートを変形させて貼ると良い。
5mmの短冊状に鋏で切ってから、
さらに鋏で切り出していく。
ただ鋏で切ると歪みやすいので、
切り出しては平面に当てて変形させておくと良い。
スイッチも完全平面ではないので、
貼ったあと指で押して、曲面に馴染ませるとなおよし。
2. トップハウジングの裏、ステムの両肩が当たる部分に
1×1.5mm程度に鉛シートを切り出すのはかなり困難だ。
鋏で切るとカンナ屑みたいに丸まり、
切り出しにくいものになるので、
カッターで切り出していくと良い。
5mm幅の短冊を上の作業で作ってるから、
それを1mm幅にカッターで切り出して、
3等分すればほぼ1×1.5mmのものになる。
これの裏紙を剥がしてトップハウジング裏に貼る作業は、
ルブなど児戯と思えるほどの集中力を要する。
一日数個をコツコツつくるのがいいかな。
この1と2で、戻り振動はほぼなくなり、
コツっというすぐに減衰するスイッチになる。
底打ちせずにアクチュエーション→戻りだけで打ってみれば、
純粋な打鍵感になり、
余計なザリザリ感が消失していることがわかる。
次に、底打ちをさらに純粋にしよう。
3. スイッチ下、PCBとの間に
14mm×4mmに鉛シートを切り出し、
南側の下にシートが来るように、
PCB側に貼り付ける。
スイッチの打鍵による緩衝だけでなく、
PCBの余計な振動を質量で止める効果も高い。
軽いバネを入れると、
余計な振動がとても気になるようになる。
こうした振動制御がないと、
せっかくの高級スイッチが、
安っぽくなってしまう。
その正体は、
バネが強い時には感じられなかった、
スイッチ自体のハウジングのビビリであった。
というわけで、
この鉛シートMODは軽いバネにかなり有効。
参考にされたい。
なお、この改造はすべて、
スイッチ下に真鍮ブロックを仕込んだ。
非常に硬質、質実剛健なクラッキー感
(麻雀音、麻将音などでググると中華系のスイッチが出てくる。
中国人が好む、高めの音で金属的な響き)
になる。
ざっくりいえば、質量が全てを解決しているな…
2023年06月30日
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