僕はqwertyローマ字を速く打てないからこそ、
配列道に入ったんだけど、
世の中にはqwertyローマ字を「速く打てる」
と自称する人が多数存在する。
でも僕はそんな人を実在では見たことがない。
(タイパーをのぞく)
仕事場やカフェで見るqwertyローマ字の速い人は、
「数分間タイプする」
ことに特化している気がする。
おそらくメールであろう、
せいぜい報告書レベルかな。
総タイプ時間一時間もかからないレベルの文章に、
qwertyローマ字が活躍している気がする。
正確にいうと、
qwertyローマ字が最適だから活躍してるというよりは、
それしか知らないからそれに適応した、
というあたりだろう。
逆に、
qwertyローマ字はそれ以上の速さを持っていないため、
それ以上の文章を書くことが出来ないのでは?
という仮説を提唱したい。
qwertyローマ字は速い。
その速さとは、とても短距離的な速さではないかと思う。
手指を酸欠するほど速く動かして、
一瞬のうちに文字列をやっつけるのに向いている。
実戦文章では漢字変換や確定があるため、
文字打ち→変換操作→文字打ち→変換操作…
というループのリズムが、
qwertyローマ字の文章作成の様子だ。
これが、
qwertyローマ字の短距離的な手指の使い方に、
実は合致してるという説を唱えてみたい。
qwertyローマ字は速い。
その速さは「数秒間の打鍵列」でもっとも発揮される。
いわば無呼吸連打の速さだ。
無酸素運動的な、
一気に打つ打鍵列で速い配列である、
という仮説を唱えよう。
だから、文字打ち→変換…
という間欠的ループが、
qwertyローマ字にとって最適な使い方だと。
仮に変換操作がない、
ただひらがなを打っていくだけだとすると、
たとえば1万カナを打つのに、
qwertyローマ字は速いか?
を想像する。
多分速くない。
qwertyローマ字は息切れするだろう。
コンスタントなペースで、
淡々と打つのに向いてないと想像される。
余程鍛えたタイパーなら別だけど、
ほとんどの人は、
じゃらっと打っては休み、じゃらっと打っては休み…
のように打つに違いない。
日本語の構造単位と、
指の打鍵単位が合っていないため、
リズムが悪く、大変疲れることが予測される。
これが薙刀式であれば、
日本語の構造単位と打鍵の構造単位がシンクロするので、
意味と指が一致して、
余計な疲労をしょいこまず、
淡々と打てるだろうし、
おそらく打った意味も記憶している。
qwertyローマ字は「じゃらっと打てる」配列である。
そこが速い。
しかし、
じゃらっと打てる範囲までしか速くないのでは?
ということを言いたい。
その「じゃらっと」は、多分10カナ程度、
と僕は見積もっている。
つまり、単語や短い文までしか、
qwertyローマ字は速くなく、
それはつまり、
実戦でちょいちょい挟む変換までの範囲、
ということを言おうとしている。
つまり、変換があることで、
qwertyローマ字は速さがあるように錯覚している、
ということを言おうとしている。
だから変換のない1万カナを想像してみたのだ。
変換のない、漢直T-Codeの動画
(たとえばKIH2023で僕が撮影した岡さんのもの)を見れば、
思考の単位と指の単位が一致していることが、
わかると思う。
あるいは、
「誤変換の起こらない単位で変換して、
ノールック確定して文章を進め、
せいぜい間違ってたら戻って再変換して復帰」
というノールック確定スタイルの、
僕の薙刀式動画を見ると、
「変換で休符を打つ」をしてないことがわかる。
一方、
どんなにqwertyローマ字が速くとも、
短距離→休む→短距離→休む…を繰り返しているだろう。
まるでウサギとカメのようだね。
qwertyローマ字で打つにしても、
僕のようなノールック確定スタイルで打つことは、
原理的に可能だろう。
(qwertyに編集モードを入れることは、
DvorakJなら簡単だ)
で、qwertyローマ字×ノールック確定スタイルだと、
手が壊れると思うんだよね。
無酸素運動のまま手を動かして、
先に手が悲鳴を上げるだろうな、
と僕は読んだ。
もちろん、タイパーぐらい手を鍛えてればいいけど、
自称町の名人レベルでは、
変換の休符がないとキツいんじゃないかとおもったわけ。
つまり、
qwertyローマ字は速いが、せいぜいウサギの速さでしかない、
ということを言おうとしている。
ほんとうに速いのはカメですよと。
そのウサギの速さは、
変換を挟むまでの速さで、
カメの速さとは、
文章全部とか、日々の文章書きとか、年単位の文章、
という話をしようとしている。
で、
タイピングゲームのほとんどは、
ウサギの速さしか測定しないよね。
それは、変換が宿命的な日本語の、
無意識の速さの枷なんじゃないか、
と僕は想像した。
カメである僕から見ると、
ウサギなんて高々15分しか速くないように見えている。
ウサギが60分打ち続けるとか、
ほとんど見たことがない。
僕はわりとよくやってるから、
「すぐやめるなあ」といつも見ている。
タイパー長文部門(変換あり、最低でも一万字以上)があるなら、
参加してみたい。
そしてこのことを検証したいと考えている。
薙刀式はその戦場において、最速候補に躍り出るだろう。
(記号系で1打1文字でないためレギュレーションをどうするかは、
主催者側の判断だろうが、なんでもあり部門で出場したい)
速い速いいうても10カナ範囲くらいでしょ、
qwertyローマ字。
薙刀式はずっと遠いところを見ていて、
だから話が噛み合わなさそう。
2023年07月13日
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