色々な説があろう。
僕は、
「台本が表す感情に対して、
過剰すぎる表現でもなく、
あっさりしすぎた表現でもないこと」
だと考える。
つまりちょうどよくリアルで、
ちょうどよく感情が乗る芝居、ということだ。
料理の味付けでいえば、
濃すぎず、薄すぎず、
ということである。
さっきストリートミュージシャンを路上で聴いてたのだが、
歌詞に対して、
アレンジを効かせすぎた、
思い入れたっぷりの歌い方をしてて、
寒いなあと感じたのだ。
でもあっさりしたらあっさりしたで物足りないだろうな、
などと考えて、
何基準でこれを考えてるのかを考えると、
原曲の歌手の歌い方ではなくて、
「台本」、つまり詩と曲に対してどうか、
ということなんだなあと思ったわけ。
台本の要求する感情の流れに対して、
間を取ったりくどい言い方をすれば、
クサイ芝居になるだろう。
逆にこってりした気持ちの時に、
あっさりしてしまったら、
物足りなくなるだろう。
役者は解釈力だ、なんていうけど、
濃すぎの解釈は下手で、
薄すぎの解釈も下手ってことだね。
じゃあその大元の台本の、
うまさ/下手さも同様では?
と思ったんだよ。
それが導く感情に対して、
濃すぎたらクサイ台本になるだろうし、
薄すぎたら物足りない台本になるだろう。
そしてそもそもどんな濃さを目指したものなのか、
はっきりしてなくて、
統一感がなければ、
下手な台本ってわけ。
カラオケが上手い人は、
音程が取れてリズム感があるだけが、
重要なのではない。
内容に対して、
適切な濃さで味付けできるか?
が大事だと思うんだよな。
それは芝居も同じだし、
そもそもその大元の台本が、
そうなんじゃないかなあと思ったわけ。
ちなみにそのストリートミュージシャンの歌は、
尾崎のI love you。
思い入れたっぷりになりがちだよな。笑
しかしあっさりではこの濃い感情は物足りないだろうね。
…と思ったら宇多田のfirst loveをタメまくって歌い出した。
だめだこりゃ。
2023年08月29日
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