2023年09月20日

初見の人がどう思うか、メモしていく

自分が初めてこの話を見ると想像しよう。

脚本の下部分に書き込んでみる。
初見の人がリアルタイムで思うことをだ。


結構量が多いので、一日かかると思う。
もっとかかるかもしれない。

1ページに一行は書くことがあるだろう。
書き込みがないってことは、
よほどつまらないか、
逆に面白すぎて集中しているかのどちらかだ。

面白いときは一段落したところで、
どっと感想を書くことになるだろう。
つまらないところでは、
「そろそろ終わらないの?」なんて感想を書くこともあるだろうね。


先日まで、
「弾切りの一座」をリライトしてたのだが、
それでやってみた例をいくつか。

「奇術の類か。観客をだましている。これはいつか『嘘』として暴かれるのか?」
「武士たちの誇りはどこへ行ったのだろう?
『剣道』というガス抜きになってしまったのか?」
「これは八百長と真剣の話だろうか?」
「『剣の後ろに身を隠す』なんて無理ゲーじゃね?」
「これは伏線になるな」
「コンフリクトになりそうな火種」
「あー、子供でも分かる理屈だ。この話のテーマは、
『この現代に、剣が役に立つ』に落ちるのだと予想」

などのように書き込んでみた。

これでまだ7分程度の書き込みの抜粋なので、
こんなものをずんずん書いていくと、
どんどん文字で埋まっていくことだろう。

なるべく初見の観客が心の中で思うだろうことを、
丁寧に書きだすとよい。

そうなると、それをうまくコントロールできているか、がチェックできる。
「やっぱり! 伏線だと思ったんだよ!」
とかが伏線の解消の部分で書き込まれるだろうし、
「いやー、すごいわ。これ」なんて溜息だけが書き込まれることもある。
「予想通りのテーマにちゃんと収まって、
よかったよかった」となるまで、
これは続くことになるだろう。

とくにリライトを繰り返していると、
初見の素直な観客の感想が良く見えなくなってくる。
それを見失わないために、
初見が見たときの感想をメモっておくのだ。

「この感想が得られるような、
現状の原稿か?」をあとあとのバージョンでもチェックできるからね。

で、前のバージョンではあった、
驚きや楽しみや悲しみや予想などが、
失われているかどうかを現状のバージョンでチェックしなおすわけ。
意図的になくしたのならばよいが、
意図せず失われていることに気づくこともある。
それは、リライトの指針になる。

前にあった新鮮な驚きや予想する部分がなくなっているぞ、
などに気づくかも知れない。
初見の観客の予想や期待というのは、
結構忘れがちな要素になるからね。


こんなことを繰り返していると、
初見の素直な感想をどう誘導していくか、
が執筆であることがわかる。
posted by おおおかとしひこ at 05:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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