2023年09月24日

リハーサル

プレゼンをする前に、イメージ上のお得意を前に、
いろいろとシミュレーションすることはよくやられていることだ。
告白する前に、一通りシミュレーションすることも、
よくあることだろう。
面接の前にもイメージトレーニングや、
こう来たらこう返すリハーサルをすることもあろう。

脚本家がやるリハーサルもある。


それは、
「そのキャラクターになって、しゃべること」だ。

大事な場面で、どうしゃべるか、リハーサルしておくのだ。
たとえばまだ執筆が書き始めた状態であったとしても、
クライマックスの決めのポイントで、
こいつはどうしゃべるかなあ、
なんてことをリハーサルしておくんだね。

もちろん、メモっておいてもよい。
ただそれをそのまま使ってもあんまりよくないことが多い。
それまでの流れを踏まえての場面だからね。
だからリハーサルはメモらなくてもよいし、
あるいはメモったらあとで見ないことも重要。

不安ならばメモっておき、
実際の執筆では見ないで本番を迎え、
あとでリハーサルを見て、どっちが良かったかを冷静に判断してもよい。
たいてい本番一発のほうがよい出来だけど。


で、リハーサル効果というのが心理学的にある。
何もやっていないよりも、
本番では、リハーサルをしておいたほうが、
良い動きができる、
という調査が行われている。

本番のイメージトレーニングがうまくいったんだろう。
本番さながらでもいいし、
イメージできれば適当な場所でもいい、
と言われている。
おたおたしないだけでも、だいぶ冷静に対処できるだろうしね。

入試の模擬試験などでは、
実際にその大学でテストをする、
みたいな話も聞いたことがある。
ビビッて委縮しないためには、
そうしたことも重要だ。

「これ、進研ゼミでやった!」も、
リハーサル効果なわけだ。
一回やってれば、落ち着いて対処できるということだ。

テストとは異なり、
創作は形が決まっていないので、
次にどういう形になるかはわからない。
だから、
「そのキャラクターになりきって、
アドリブができるようになる練習」という理解でもいいかもしれない。


一人のキャラクターならば誰でも可能かもしれないが、
複数のキャラクターが出入りする脚本では、
どうしゃべるのか、
どういう気持ちになっているのか、
それぞれのキャラクターとして、
アドリブができないと意味ないしね。

そういう意味では、
一人の役のアドリブ(と相手役がどう出るかも想定した二役分)ができればよし、
という役者よりも、
全役の絡みのアドリブができないと書けない、
脚本家の方が負荷はとても大きいわけだ。

だからこそ、
どういう状態でもそのキャラになれるような、
リハーサルをしておくとよい。


第一ターニングポイントでは、
こいつはどういうしゃべり方をするだろう。
こいつはいつどう遮って話し出すだろうか。
こいつは黙っているだろうか、やはりしゃべるだろうか。

そんなイメージトレーニングをしておくといいよ。


第一稿より第二稿のほうが、
各キャラクターになることは簡単だ。
リハーサルが出来たからだ。

第n稿は、n回目のアドリブということになるわけだね。
あんまりやりすぎると、飽きちゃって新鮮さがなくなり、
つまらないシナリオになっていくこともよくあることだ。
自分がどれくらいで飽きて集中力がなくなるかは、
知っておいたほうがいいだろうね。

そして、集中力がなくなったとしても、
なおかつ面白いシナリオになるように、
魅力的なキャラクターをつくることだ。


いったん魅力的なキャラができたら、
それでリハーサルしているだけで面白かったりする。
ほとんどの二次創作は、
そういう娯楽だといえよう。

ある原作になかったシチュエーションを与えて、
はいアドリブしてください、
という娯楽なんだな。



ということで、
リハーサルはいつやっても良い。
大事なシーンを書く前に、
いったん大事なポイントだけ、
会話を先にしてみてもよい。

重要な場面のその前はどうだっけ、
その前はどうだっけ、
そんなことをしているだけで、
シーンの先頭にたどり着くだろう。
そしたら、前から書いていけば、
大体スムーズに書けるのではないだろうか。


とくに対決ものなどは、
リハーサルは重要だ。
何で対立しているのか?
どうしたら対立がやむのか?
理屈で対立しているのか、感情的に対立しているのか?
許せないのか、やむなしなのか?
どこが大事な怒りポイントなのだろうか?
細かいところを表現まで煮詰めるには、
何度もリハーサルをしておくとよいだろう。
posted by おおおかとしひこ at 03:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック