人の行動の原因が動機である。
恐怖が動機となる行動について。
自分に自信がない、自分が世界に影響できることは知れている、
あるいは、周囲が自分を利用しようとしているのではないか、
周囲が自分をめちゃくちゃにしようとしているのではないか。
そう考える動機がある。
防御的になったり、
信用しないがゆえに、一見不合理と思える選択肢を選ぶこともある。
ものすごく美人で弱い女を考えよう。
すぐレイプされるから、
なるべく男に近づかないようにしているだろう。
あるいは逆に、
彼氏というボディガードをつくりたいがために、
すぐにセックスしてしまうかもしれない。
実際には、
美人であることは現代では強く出られることがあるが、
たとえば中世では、
美人であることよりも、働き者であることのほうが重要だったろう。
美人で働けないなら、遊郭に売られただろうしね。
そこで美人の出来ることと言えば、
セックスか芸子のような何かだろう。
つまり、
弱い美人は何も出来なくてびくびくしながら生きていただろう。
あるいは、虎の威を借ることだけを考えて生きていたかもしれない。
時代の要請によって、
何が強いことか弱いことかは分かれる。
弱いことを利用して強者を利用することもあろう。
私は何もわからないので教えてください、
と先輩をコントロールするスネ夫みたいな腰ぎんちゃくは、
生存戦略なわけだ。
弱いことは恐怖である。
だから、それゆえに強者が取らない行動をする。
猛獣だらけの動物園で、
番狂わせをさせるのが、そうした弱い者たちだ。
主人公サイドなら勝ち星になるが、
敵サイドの人物なら予想できない障害になり、
小さな石で躓いたはずなのに、
予想外のダメージで動けなくなることもよくある。
この人は弱いからこういう行動で自分を守ったり、
こういうやり方で仲間を増やしたり、
こういう発言で人の気を逸らせるのか、
ということをわかると、
人間をより深く描くチャンスだ。
2023年10月06日
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