2023年08月24日

【薙刀式】親指シフトに勝る薙刀式の優位性

たまに親指シフトを検索すると、
サジェストで薙刀式が出る。
比較したい人がいるんだろう。

薙刀式が親指シフトに勝るポイントは何か?
「小書きと半濁音を覚えなくていいところ」だ。


小書き…ゃゅょぁぃぅぇぉ
半濁音…ぱぴぷぺぽ

この13カナ、
親指シフトでは不規則位置である。
これが親指シフトの鬼門で、
めちゃくちゃ覚えにくい所にある。

親指シフトは、
「濁音は清音カナと同じところ」
に成功した配列で、
濁音に関してはスッキリしたけれど、
「やゆよあいうえお」と「ゃゅょぁぃぅぇぉ」
は互いに対応していない。

半濁音に関しては、
オアシス時代の親指シフトは、
小指シフトで「はひふへほ」を「ぱぴぷぺぽ」に出来たが、
NICOLA規格以降ではこれが削られて、
清音とは関係ない位置に、
不規則に半濁音が置かれることになった。

小書き、半濁音ともに、
とてもマイナーな出現度なので、
ここが不規則に並んでいると、
とても覚えにくく忘れやすい。

なのでこれをスムーズに打てるか打てないかが、
親指シフトのマスターのかなり難しい部分である。

事実、ここの定着が悪いため、
一年かけてもまだ覚えられない人が結構いる。


薙刀式はどうか。

なんと規則配置だ。(同置)

清音と逆手のFまたはJと同時押しで濁音、
清音と逆手のVまたはMと同時押しで半濁音、
と、清濁同置、半濁音同置と、
きれいに人差し指同時押しで整理されている。

小書きは「やゆよあいうえお」が全て右手なので、
Qと同時押しで出るようになっている
(小書き同置)。

でも小書きを単独で使うことはほとんどなく、
拗音(しょ、ぎゃ、ぴゅ…)は、
拗音同時押し
(し+よ=しょ、き+濁+や=ぎゃ、ひ+半+ゆ=ぴゅ)
や外来音同時押し
(て+濁+い=ディ、ふ+半+あ=ファ)
のような、
使う要素の同時押しで出るため、
全て規則配置として使えるのだ
(拗音同置、外来音同置)…!


つまり薙刀式は、
清音50の位置さえ覚えれば、
小書き、半濁音の位置を追加で覚えることなく、
拗音や外来音を2アクションで打たずに、
1アクションで打てるのである。

ここが親指シフトに対して、
薙刀式が打ちやすい利点である。


これを一回マスターしてしまうと、
親指シフトの拗音や半濁音は、
かなりもたつく旧式な感じを受けると思う。

もちろん、無意識化出来てる人はいいけど、
年単位でマスターできなかった人が多い中、
薙刀式は一ヶ月で大体打てるようになる人が多い。

規則配置だから、50音以外を一々覚えずに、
その場で生成できることもでかい。
これでマイナーだろうがメジャーだろうが、
「打ったことがなくても打てる」という確信が生まれる。
「どこだろう」を抱えなくて済むのだ。

この「なんとでもなるわ」という意識になるのが、
薙刀式は親指シフトに比べて早いと思う。
あとは実践あるのみになる感覚が早いわけだ。


もちろんデメリットはあって、
人差し指シフト(濁音、半濁音)は使うし、
親指によるシフト(清音のマイナー文字)も使うし、
左右の手の同時シフト(拗音第一音は左手、第二音は右手)
も使うので、
操作が親指との同時押しだけではないことが挙げられよう。

ただこれは「文字種によってシフト方式が決まっている」
と理解すればそれほど難しくないと思われる。

濁音、半濁音、小書きと文字種の異なるものに、
逆手シフトのみで対応しようとするより、
むしろ潔いと考えられる。


というわけで、
明確な客観的優位性のみをあげた。


他にも、運指経路がなめらかになり、
左右交互ではなく、
アルペジオで指が繋がるように、
文字の配置が工夫されていることが挙げられるが、
これは触ってみないとわからないので、
触る前に判断するには、
この優位性だけで十分じゃないかと思うんだよな。

あ、あと、U位置にBSがあるのは相当便利。
小指伸ばしの:位置より近いよ。
人差し指で消す感覚はかなり直感的だね。

IME切り替えが、FG同時でオフ、HJ同時でオンも、
全角半角でホームポジションを崩すより使いやすい。



逆に劣る点はあるかな?

実装の困難さという、ユーザーとは関係ないところか。
かつては親指シフト公式があったが、
もうないので、
民間配列という意味では同じだよね。

3キー同時押しが難しいという説もあるけど、
○ミリ秒以内に押せばOKではなくて、
「Aを押しっぱなしにしながらBを押しっぱなしにしながら、
Cを押す、順番は問わない」方式なので、
5秒かかって打っても打てるよ。
(ABCがすべて押されてる瞬間さえあれば同時とみなす)

薙刀式は、この相互シフトによる同時押し判定、
といちいち説明するのがめんどくさいので、
同時押しと簡略表記してるので、
このことは比較するときはきちんと説明する。


重心もちがうね。
親指シフトは中上段に重心があるが、
薙刀式は中下段に重心がある。
スペースキーと連続シフトしやすくするためだ。
でも劣る点ではないか。


うーん、パッとみて見当たらないので、
もし劣る点があったら指摘してください。
単語単位では、薙刀式は打ちにくいが、
親指シフトでは打ちやすい単語があるかもです。
でもそれは一長一短になりそう。

記憶負荷、運指経路、BSの近さ、IME切り替えの楽さ、
は確実に優位点かな。
posted by おおおかとしひこ at 10:24| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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