2023年08月30日

【薙刀式】配列という流派

○○配列を使う人は○○配列が頭に入ってるからではない。
○○配列という流派の門人だから。

そういう風に考えた方がしっくりくる。
○○配列は、気持ちと運動の結びつきだからだ。


○○配列の使用者たちは、
特定の場面で特定の動きを、
無意識にする。
ある言葉を発しようとした時に、
特定の指の動きをするわけだ。

これは武術の習得に近いものがある。
あっと思った時体が既に動き出してないと、
使い物にならないからね。


○○配列から△△配列に変更する時、
無意識の動きを変更して潰し、
上書きしなければならないので、
結構な労力がかかる。
うっかり前のが出ちゃうことも多々ある。
なにせ反射でできるまで染み込ませたものだから、
反射的に動くことを大脳が止めることは、
なかなか難しいからだ。

一旦○○配列でマスタークラスの動きを身につけたなら、
△△配列に転向することは、
無意識レベルでは時間がかかるだろうね。


もっとも、
クロストレーニング効果もあり、
無意識の反射がより良くなることも、
人体にはある。

スポーツのクロストレーニングでは、
他のスポーツの動きが、
もとのスポーツに使えることがあって役に立ったり、
使ってない筋肉が刺激されたりして、
おおむね効果的なんだけど、
○○配列と△△配列では、
共通する動きの使い方がないので、
役に立つかどうかはわからない。

(順応性や柔軟性を鍛えることは可能だろう)


柔道をやってた人が、いきなり剣道はできない。
逆も同様だろう。

総合格闘技をやってた人が、
いきなりキックボクシングをやっても、
まあまあ対応できるだろうが、
キック専門の人といい勝負になるには、
だいぶかかるし、上回る保証はないだろうね。

スポーツでたとえればこれらのことは明らかなのだが、
世の中にはそうでないと思っている人も多い。

なぜなら○○配列で文字を打つことが、
どういうことかを知らないからだ。
しかもデフォルトのqwertyはとても効率が悪いことを、
○○配列をやったことがないので理解できない。

この非対称性に問題は潜んでいる。



Twitterで見た話。
> 親指シフトの生徒さん対応がマジで泣けますよ…
> 公式のサポートも切れるみたいだから、ローマ字入力覚えて…お願いだから…
> #IT正常運用促進課

なんらかのサポート業務の方なのだろう。
何かで毎回呼び出されて苦労なさってるのはおつかれさまです。
でも、親指シフターにローマ字覚えては、
死ねというに等しいことだけは知っておかれたい。

たぶん古参の方相手になさってるわけだから、
歳をとっていきなりフランスに移住してくれ、
といわれるより辛いことを頼まれてることを想像したほうがよい。

サポートのするべきことは、
都度対応するのではなく、
これはこのような原理で動いてるので、
これとこれとこれはこういうことでトラブル対処できますよ、
と、自分で対応する力を教えてあげることだ。
そしたら自分の出番も減るので、
win-winだと思うがねえ。
サポートが受けれなくなった引退後、
自分で環境構築してくださいね、
と言えば、本人も本気になろう。

親指シフトを使うためならば、
それくらいは勉強するよ。
それくらいには、○○配列の動きは、
無意識の動きになっているものだ。


ITの正常な運用とはなにか?
僕は「ひとつの型にはめること」ではなく、
「どのような型でも対応できる柔軟性」にあると考えている。
そうでなければ紙の書類のほうが柔軟性がある。
柔軟でない、硬直したITなど進化ではない。

ということで、
qwertyローマ字でもJISカナでもない、
第三の配列の使い方、
インストールの仕方、
設定の仕方、トラブルの原理と対処法を、
教えてあげることのほうが、
よほど大事だと思う。

そんなに嫌なら一覧表にして配りなはれ。
その程度にはまとめられる知識なので。


野球選手で毎日野球してる人に、
明日から毎日サッカーしてくださいと言っても、
絶対やらないよね。
自分だったらやらないし、
そんなのをやる人は自分の意思や好みのない人だけだろう。
好みの問題でもそうなるというのに、
柔道と剣道くらい違う無意識での動きを、
変えなきゃならないとなったらかなり負荷が大きい。

こういう人は、
○○配列をやってみるといい。
非対称性を対称にしてみることから、
相手を理解するのだ。

こんな風な相互理解の仕方を、
学校で教えられるといいんだけどね。



だが一行だけ書いておく。
親指シフトより薙刀式の方が使いやすいと僕は考えてる。
転向したいなら歓迎だ。
posted by おおおかとしひこ at 09:08| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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