2023年10月23日

息切れしてるシーンが、一つもあってはならない

息切れというのは登場人物ではなく、作者が、ね。


物語を書くことは特別むずかしい。
色んな要素が絡み合いながら、
しかも興味深く進まなければならない。

だけど100%それをクリアできない、
息切れするポイントがどうしてもやって来る。

書けなくなる時はこういうポイントで、
それでも無理矢理どうにかして、
誤魔化しつつ進めていくしかない。

第一稿はそれでよい。
エンドまでたどり着くことが、
まず作者の目的であるからだ。

完結しないシナリオなぞ価値がない。
クソみたいに詰まらない完結したシナリオは、
どちゃくそ面白い途中までのシナリオより価値がある。

そして、
詰まらない完結したシナリオは、
直すことができる。

完結してないものを完結させることより、
よほど技術的に可能である。



さて、
第一稿で苦しく、息切れしていたポイントは、
自分の書いたものなら明らかだろう。
なんなら恥ポイントですらある。

それを直そう。

どうやったら息切れしてないようになる?
話が流れているようになる?
それはどういう焦点で、
どういう焦点になるのが理想?

そのシーンを全面カットしても良いかも知れないし、
そのシーンの前ないし後ろに何かを足すだけで、
良くなるかも知れない。
それはそれぞれの息切れと、
目標とするところで変って来る。


息切れを、
前のめりな展開へ。
息切れを、
息をもつかせぬ展開へ。
息切れを、
感動や爆笑の展開へ。

理想はこういうことだが、
マイナスを0にするだけで精一杯かもしれない。
しかし0を目標にすると大抵低くなるので、
志は、感動とかしょんべんもらすとか、
そんな「夢中」に置いておくとよいだろう。

息切れをテクニックで誤魔化すなど、
言語道断だ。
そのメッキは二秒ではげる。
もっと根本的な、夢中になるパートへと再編し直すのだ。


自分でわかる欠点を直すのは、
大変辛いよね。
だから脚本というのはつらいのである。
この困難を超えない限り、
素晴らしいシナリオにはならないのだ。

逃げずに、ここが一番面白くなるところ、
と覚悟して直していこう。
posted by おおおかとしひこ at 03:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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