2023年11月28日

その人の人生に興味をもたせろ

そのストーリーを見たいかどうか、
決めるのはこの要素じゃないか?


僕はテクニックとして、
まずその人が陥った特殊なシチュエーションをつくり、
そこに興味を抱かせろ、とよく書いている。

その後、その人の人生を紐解いていき、
感情移入させて、
「この人はこの事態をどう収拾するだろう?」
とするのがよいと。

もちろん、それ以外のやり方でもよいが、
コスパがよいのはこれだと。


なぜなら、
その人の人生や性格を特殊にして、
「この人好き!」って思わせるのは、
結構難しいからだ。
いきなりキャラの立った一発で好きになるものを、
思いつくのはかなり難しい。
(転校生の自己紹介)
多くのYouTuberがやろうとしても、
なかなか出来ることじゃないよね。
タレントって難しいのよ。

なので、
絵として記憶になりやすい、
「変わったシチュエーション(問題)」
からやった方がいいと思う。

そうしたら、
記憶に残りやすく、話の前提を理解しやすいからである。
最悪その人のキャラが気に食わなくても、
「どうするんだろう?」と気にはなるからだ。


これとは別に、
「その人の人生に興味が出る」ときって、
どういう時だろう?

分かりやすいのは、
「同郷の士」だろうか。
自分と同じ出身地の人は気になるよね。

じゃあ人口の多い県出身ならコスパがいい?
これは人の認識を浅く見ている。

そうではなくて、
「人は自分と同じところをみつけると、
好きになる」だけなのだ。

ものすごく馬鹿みたいに考えると、
男は主人公男の話に興味がある、
というだけのこと。

でも女が主人公に興味がないわけではない。
他に自分と同じところがあればよい。
じゃあ大阪出身ならええか、
というのもまだ浅はかである。

抽象的な性格を共通させれば良い。
たとえば「負けず嫌い」だ。

射手座でお話好きで行動力があり、
興味のないのはさっさと捨てる、
みたいに細かいことをやると、
世界の1/12しか取れない。

だけど、負けず嫌いな人は結構いるから、
「負けた時に悔しがり、もう一回挑戦しようとする」
を描くと、
「この人はすごいな、いいな」
と思うようになる。

そうすると気になるわけだね。
「この人は幸せになれるのだろうか?」と。


他人の人生に興味が湧くこと。

自分がどういう時に湧くかを観察しよう。
リアル人生と、創作物でどう違うかもだ。

そして他人のそれも観察しよう。
法則があるかな?

同じケータイを使ってただけで、
そのキャラを好きになる人もいる。
でもそれは狭いマーケティングにすぎない。

人生に興味を持たせなければならない。

なぜなら、
物語とは人生を時間軸で語るものだからだ。
キャラを好きになることは必ずしも必要条件ではない。
あれば得するけど、
「この人の人生ってなんなんだろう?
どうなるんだろう?」と、
考えてもらうことが第一義だ。
posted by おおおかとしひこ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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