2023年09月24日

デザインの敗北シリーズ

表現しようとしたことと、
表現されたものには、
表現ができない人ほど、開きがある。

以下のものを直したまえ。
どうすればいいか?
そもそも何をしようとしていて、
なぜ表現できてないか?
https://x.com/DVtaiyou/status/1704378457978028172?s=20


「左へ行けば東急ハンズ」
ということをやりたかったのだろう。

だがハンズのロゴが、
翼の意匠なのだが、
手に見えるデザインでもあり
(これは意図的かも知れない。
手で作るDIYは翼を持つ、と言いたいのかもね)、
手袋をつけた手が「右を指している」
ようにも見える。

結果、
ハンズに行きたければ、
左へ行けばいいか右へ行けばいいかわからなくなる。

この結果を予測できないのはプロの資格がない。
「これだと右行けみたいに見えるから対処しないとね」
と事前に判断する力を持つ人をプロという。

まあ、結果こんな失敗をしたとしても、
うまくリカバーできれば準プロだ。

そしてこの看板がツイートされるということは、
長らく問題を認識せず、
放置していたということ。
どこのデパートか知らないが、
ど素人集団である。

さて問題。
これを「左へ行けば東急ハンズ」
とわかるデザインにしなさい。
シンキングタイム。
















簡単な解。
←東急ハンズ
と文字にすればよい。

これなら誤解はないだろう。
ロゴのピクトグラムよりオシャレ度は下がるが、
多くの人に「どっちだよ!」と混乱させるよりかは、
遥かに社会的にましだ。

僕は現状のままだと、8割ぐらいが初手で混乱すると思う。
2割は「アホか」と言いながら左へ行けるかもだが、
3割ぐらいはマジで右へ行くと思う。
残り5割は、「左?」と不安を抱えながら左へいくだろう。
これはデザインの敗北だ。
100%を左に連れていくべきである。

だから、文字は間違ってない。


別解。

ハンズのロゴを左右反転する。
東急ハンズには怒られるかもしれない。
でもトラックに書く文字が左右逆になることを許容してるわけで、
まあなくもないのではないか。


そしてたぶんこれが一番スマートな方法。

←の太さを、ハンズのロゴより太くすること。

つまり、ハンズよりも←を目立たせればよし。
オシャレな細い←だから、
太いハンズのロゴに負けるのだ。
勝てばよい。


また、ロゴというのは大抵何種類かあって、
マークより文字大きめのやつがあったりする。
それを使えば誤解は避けられるかも知れない。




誤解なく、思考0で誘導すること。
それが表現(この場合視覚デザイン)だ。

あなたは視覚デザインをする必要はないが、
誤解を誘発する表現をするべきではない。
そして出来るなら、事前にそれを感知できるようになられたい。
posted by おおおかとしひこ at 23:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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