2023年12月07日

口で言ったほうが面白いのは、負け

コンセプトやら、一部やらを言ったときに、
それ面白そう、というのはとてもいいことだ。
しかし、
いざ実際のものをみたら、
「最初に説明を聞いて想像していたもののほうが良かった」
ってことがまれによくある。
これはよろしくない。


最近だと、
「自撮り写真を加工にして舞妓にしてくれるアプリ」
という説明を聞いて、
実際に見てみたら、案外やすっぽくて笑ってしまった。
顔加工フィルタシリーズとしては、
そんなにクオリティが高くなかったからだろうか。

あるものを聞いたときに、
想像するものって、
たぶん最上級なんだよな。
出てきたものがそれを下回ったら、
その差分でがっかりするんだろう。


あなたのストーリーのコンセプトはどういうものか?
「〇〇で〇〇を楽しむもの」
のように、
お楽しみポイントで表現してみたまえ。
そして、もしそれを文字だけで見たときに想像した、
楽し気なやつよりも、
実際の原稿がしょぼかったら、
それは詐欺でした、ということになるだろうね。

「RRR」でいえば、
二人の男の数奇な運命が交錯する、
というやつだね。
正体を知らぬまま義兄弟の縁を結んでしまった男たちが、
実は立場上対立する立場であった、
というのは文字のコンセプト以上に面白かったよね。

おそらくは、
「こういうコンセプトだとしたら、
こういう面白い場面があり得るだろう」
というものをたくさん考えていて、
それらが一個一個あるからだろう。

「こういうコンセプトだとしたら、
当然このレベルのことはあるだろう」
が足りない時、
想像のほうがよかった、
となるんだろうね。

つまり、想像上のほうが、
レベルが高いってことだ。


その想像上のお楽しみよりも、
もっといいお楽しみを、
考えついて、実行しよう。
そのときに、はじめて、
「〇〇で〇〇」というコンセプトが良くなるはずだ。
posted by おおおかとしひこ at 06:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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