2023年12月10日

名場面を思い出せるか

そのホンが名作かどうか判定する方法。


もちろん、
最低条件として、
詰まらなくて退屈する部分がなく、
常に引きつけられて、
最後まで一気読みしてしまうものとして。

笑ったり、感動したり、
グッと来たり、いいぞと燃えたり、
なんらかの感情に震えたとして。

まずそうでないものは、
名作でも何でもないのでお帰りください。
そうなってからの話。


まずラストシーンが鮮烈な記憶になること。

ラストシーンこそがテーマの象徴であり、
「こういう意味の話を見た」
という結論のイコンである。

ハッピーエンドという安心感に加えて、
主人公の行動が、
その社会に与えた影響が描かれるだろう。
あるいは、主人公の変化かもしれない。
それは清々しく、誇らしく、
勇気の湧いてくるシーンだろう。
あるいは切なく、美しく、
もう二度と戻らないことを示してるかもしれない。

それはそのストーリーによるので、
なんでもいい。
ラストシーンに感銘がない物語などない。
むしろそれがメインディッシュだからね。

さて、ここまでは最低条件だ。


ここからが本題。

ラストシーンを前にしたとき、
勝手に脳内エンドロールがはじまると思う。

その時に、「数々の名場面を思い出す」か?
という話をしようとしている。


派手な場面もあろう。
地味で静かな場面もあろう。

派手さと名場面であるかの相関関係はない。
ただ派手な方が記憶に残りやすい、
という程度だ。
地味でセリフだけの場面でも、
それが名場面であれば記憶に残る。

それには共通条項があって、
ストーリーがぐっと大きく動いたことと、
我々の感情がぐっと大きく動いたことの、
二つが必要な気がする。

ドカーンって爆発するだけじゃ記憶に残らない。
それが事件の最初とか途中の大ターニングポイントとか、
クライマックスとか、ストーリーの転換点であり、
なおかつ「死んだのかー?!」とか、
「証拠が全部消えた…!絶望だ…!」とかの、
我々の感情が大きく震えたポイントになっていないと、
記憶に残らないと思う。

逆にそれさえ守れていれば、
告白のシーンとか、大抵地味な2ショットだもんな。
それでもセリフが印象的で、
感動すれば記憶に残る名場面になるよな。


あの場面良かったよなー、
あそこも印象的だった、
そうそうアレがあったわ、
などなど、
名場面を走馬灯のように回想してみなさい。

何個か出てくると思う。
出てこないならろくなシナリオじゃないから書き直し。


で。

その名場面って、
単純に「良かった場面」なんだよね。

つまりそのシナリオを代表する、
記憶に残る場面であると同時に、
「褒めるべきポイント」なんだよね。

全シーンそうなればいいが、
仮にそうなったとしても、
出来不出来があるため、
上から順番に5とか7になるだろう。

それがあなたのシナリオの、いいところだ。


それを繋げたら、
ストーリーのダイジェストになってることが理想だね。

もしそうなってないなら、
ダイジェストに必要な骨格ポイント、
結節ポイントが、「いい場面」じゃなかったってこと。

そこをいい場面にするように、
リライトした方がいいと思う。

もちろん全部をそのようにはできない。
だけど、
「いい場面」が増えるのっていいじゃん。



「よくない」なら、「よい」ようにすればいいのさ。
名場面を書け。
グッと来る、泣いちゃう、
あるいはゲラゲラ笑っちゃう、
あるいは悔しい、あるいは怒りに震える。
どんな感情でもいい。
最高の名場面にしてみたまえ。


そういう強い場面が、
走馬灯のように出てきたら、
おおむねその作品は成功といえると思う。
posted by おおおかとしひこ at 00:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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