2023年12月05日

【薙刀式】おい日本、PCの普及すら失敗してるぞ

日本人のためのカナ配列とかの次元ではない。
PC作業の普及すら失敗しつつあるのでは?

大学生は案外パソコン使えない!? 「コピペのショートカットキーを知らない」学生が4割近くに
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/25464273/
サンプルが519人とはいえ、
これは衝撃的な数値。
とくに、ファイル構造を知らないと致命的だと思う。


しかもこれは学校で教えるべきこと、
というほどのことでもなく、
「なんとなくみんなが知ってる社会常識」
レベルだと思う。

でもこの手の社会常識は、
「他人がやってるのを見てなんとなく理解する」
の段階がないとうまくいかない。
「それでうまくやってるのを見て、
真似して、失敗して、
うまくやれるようになり、理解する」
までがセットだろう。

あるいは途中で誰かに
「なんとなくこういうこと」と教えられない限りは、
うまく身につかないタイプだ。


ファイルというのはカスケード型のデータ構造である
(つまり住所と同じ分類方式で整理されている)
単位はファイルであり、フォルダに入れられる
フォルダもファイルである
デスクトップもフォルダである
ファイル名は変更できる
フォルダ内のファイルは、ファイル名、作成日、最終変更日などでソートできる
ファイルにはさまざまな形式があり、それは.ホニャララで示される
ファイルをダブルクリックするとそれに対応したアプリで開ける
ファイルをドラッグするとフォルダ間を移動できる
ファイルをコピペできる
ファイルを同一フォルダ内にコピーすると、
「…のコピー」「…(2)」などの名前が自動的について、
同一内容のファイルになるが、
基本的にはリネームして区別のつくようなファイル名にするべき
ファイル名は、のちのちそれを見ただけで内容が整理しやすいようにつけておく
印をつけることができる(ラベル。Macのみ)
プロパティなどを見るとより詳しい情報を得られる


などなど、ファイルシステムに関する基礎的な知識を羅列してみたが、
これらを箇条書きにして、
丸暗記しても全然理解できないだろう。
やってみせたり、やらせてみたり、
しばらくやってるところを観察することで理解できる、
体験的な知識だ。

そう、これはまさにブラインドタッチと同じで、
丸暗記(宣言的知識)ではなく、
体験する(手続的知識)に属するのだ。

丸暗記は学校でも教えられるが、
体験はなかなか難しい。
体験的な知識は、体育の授業のように、
「しばらく一緒にやってみる」ことでしか身につかない。
つまり近代的学校というよりは、
寺子屋的にしか身につかないものである。


翻って自分がこうしたことを理解したのは、
先輩がやってるのを横から見たり、
適宜質問したり、
上手いことやってる人に疑問をぶつけたり、
自慢されたりして、
徐々に体系的に理解したと思う。

丸暗記で上の箇条書きを覚えるのではなく、
体験してネットワーク的に理解したはずだ。


これはまさに、
ブラインドタッチの身につけ方と同じだ。
僕はブラインドタッチは学問ではなく体育だと考えている。
これらのPC基本操作とその基礎概念は、
「やってみる」「できる人のを見る」
ことでしか身につかないと考えている。

そして、
若者にはそうした環境がなかった。

身近にできる人がいなくて、
「自分の画面だけを見ている」状態だからだ。

僕は会社や大学で、
「他人の画面を見ながら会話する」時間があったから、
身につけることができた。
それって会社や研究室のように、
画面が隣り合う関係性でしか得られないんよね。

フリーアドレスでは絶対このチャンスが来ない。


学校では教えられまい。
そして宣言的知識の羅列でもマスターは不可能だ。

実地に体育のようにやる時間が、
PC初心者には必要で、
若者はその機会を得ていないのだろう。

どんなにコピー=ctrl+cと言ったとて、
文字を選択してペーストしたり、
ファイルを選択してコピーしたり、
あるアプリでのデータをコピーして、
別のアプリへペーストしてみない限りは、
コピーアンドペーストという「概念」を知ることができない。

「やってみせる」を見る、見取り稽古というのが古典芸能や武道にはある。
その時間が、若者には必要だ。

そしてそれは、会社の基礎研修では身につかないだろうね。


これらを普及させるのは、
僕はPC会社の義務だと考えている。
だがメーカーたちは、
「PCはすでに普及した」と勘違いして、
こうした新規参入者が何を理解してないかを理解していない。



さて、
今後こうした若者は増えるだろう。
だって「それも分からないの?!」
って驚かれるし、
そうしたら放置されちゃうもの。

こうして、PC操作法自体も失伝の危機になりそうだな。

少なくとも、
無変換キー、変換キーのもともとの使い方は、
そろそろ失伝でしょ。
qwertyローマ字とJISカナの切り替えも失伝でしょ。

僕は、
PCメーカーやMSが、
初心者向けにきっちりとうまく体系的に教えるべきだと思う。
車だけ売って乗り方を教えない販売店なんかねえよな。


これは、
日本人が日本人のためのカナ配列を、
うまく普及させられなかった問題と、
根っこは同じだ。

うまいことやる人がいないから、
誰もいないまま痩せ細って、
ただ誰もいなくなる淘汰が起こってるんだよ。


この日本人の愚かさに、
僕はとても憤っている。

ということで、大きな話は知らん。

薙刀式は、日本語入力を簡単に、本質的にするための、
配列&入力方式である。

さっさとかしこくなりなさい。

しばらく薙刀式動画でも見てれば、
それが優れたものであることぐらい分かると思う。
posted by おおおかとしひこ at 22:55| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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