2023年12月10日

【薙刀式】独習の限界

キーボードの打鍵法は、一種類ではない。

人によって癖があるし、
そもそも標準運指ではない人もいるし、
手の置き方や姿勢も違う。
しかも教科書がないから、
「ただしい」が何かもわかっていない。
つまり全員我流だ。

こんな状態で、配列を習得しよう、
といっても限界がある気がする。

つまり、「その配列では想定していない打鍵法で打たれる」
という悲劇が起こり得る。


Twitterから。
> 親指シフトは手首を動かす打鍵のとき指にくる衝撃が強すぎて嫌になった

TYあたりの同手シフトだろうか。
実際の打鍵を見ないとわからないけど、
手首を動かしすぎとか、
押下圧の重いキーボードを使ってるとか、
体勢に無理があるとか、
そういうことが原因だと思われる。

とはいえ、
独習の場合、自分のフォームが正しくないことを自覚して、
正しいフォームに矯正することは、
かなり難しいと思うんだよね。
どこが間違ってるかわからないし、
どうやれば正解かもわからない場合、
正解に辿り着くことは不可能だと思う。

特に親指シフトのような、
打鍵法が独特で確立されているものを、
我流でやっても失敗するだけなんだよなあ。

とくに、
手を丸くして指先を突き下ろすような、
ピアノの打鍵法を、万人が無意識で使えるわけではない。
僕なんかはパンタグラフ出身だから、
指を寝かせる撫で打ちしかできないし、
指の突き下ろしは突き指しそうで怖いし。

昔ちょっとだけ親指シフトを触った時も、
打鍵法が分からなくて挫折した。
言葉によるコツは書いてあっても、
動画がないのでイメージできず、
自分との差分が取れないからだ。

その後動画を漁っていくつかは発見できたけど、
ちゃんと理解してるわけではない。
(先日生で綾木さんの打鍵をみて、
大体理解があってることは把握した)


こうしたことが、
配列の独習では起こり得る。

月配列やqwertyが僕は苦手で、
それは撫で打ちだからではないかと考えている。
手首を浮かせるのも苦手だし。

だから、
各配列の作者は、
動画を公開して、
「少なくともこの打鍵法ではこれだけの速度で書けるよ」
を示すべきだと考えている。
もちろん作者でなくてユーザーでもよい。
(それが作者の打鍵法と大きく異なるならば、
作者はコメントすべきだろうね)

そもそもカレーを作ろうとしたが、
言葉で伝えたから、
それが肉じゃがになったんだよね。
言葉だけの伝言ゲームでは、
そんな風になる恐れもある。

身体操作なんだから、
「やってみせる」しかないと思う。


そもそも、打鍵法には何通りもあって、
人によって異なることや、
自分のやり方をみんな同じようにやってる誤解があることを、
みんな知らないと思う。
「え?一種類でしょ、俺と同じの」
とみんな思ってるということだ。

だから、
それが親指シフトの想定してるものと外れると、
「うまくいかない」という悲劇が待っている。

KIHの動画では、
たくさんの配列の手元を抑えられた。
参考にされたい。


手首をつける/つけない、
前腕の位置、
キーボードを手前に置く/奥に置く、
指を立てる/寝かせる、
上中下段同じ打ち方/変える、
奥に撫でるように/手前に引っ掻くように/突き刺すように、
ロールオーバーあり/なし、
等間隔リズム/変則リズム、
単文節変換/連文節変換、
修正前提/ノーミス前提、

などの変数があり得る気がする。

それで手の大きさや指の長さなども違うし、
キーボードの高さや角度や、
ストロークの深さも違うしで、
変数多すぎ問題だ。


その配列が、たった一つの限定的フォームでしか使えないか、
複数のフォームで使えるかもわかっていないし、
事前に知る手段もない。
だから動画なんですよ。まじで。

タイピングゲーム用ではない、
普段使いを録画してバンバンあげようぜ。
その配列を使ってみたい人の参考書になるだけでなく、
この指づかいなら出来そうと、
手の方から選ばれるかもしれないよ。


独習には限界がある。
通信教育空手なんかフォーム出来てないし弱々だよな。
posted by おおおかとしひこ at 15:20| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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