2024年02月08日

まず面白い話をつくれ

僕は三幕構成はまず無視していいとさえ考えている。
まずは面白い話をつくれ、と。


どういう始まりがあり、
どういう経過があり、
どういうオチになるかをまずは考えることだ。
どういう面白さがあるかを考えることだ。
そしてプロットに落とすことだ。

三幕構成を考えるのは、
そのメイン話ができてからでいいとすら考えている。

一幕のセットアップが足りないな、逆に要素が多いな、とか、
第一ターニングポイントをちゃんとしようとか、
二幕の障害が多いな、足りないな、起伏がないな、あり過ぎるな、
ひねりが足りないな、とか、逆転が多すぎるかな、とか、
ミッドポイントの前後で尺があっていないなとか、
第二ターニングポイントがいい場所にないなとか、
三幕の尺が長いとか短いとかは、
書いたあとで考えればいいことだとすら思っている。


まずは面白い話ありきだ。
三幕構成なんて楽譜に過ぎない。

4分の4拍子にしたから、
音符は4個にしろ、3でも5でもなしに、
ということを言っているに過ぎない。
それよりもメロディーがよいことや、
歌詞が感動することのほうが、
よっぽど重要だ。
別に名曲であれば、音楽理論ガン無視でいいのだ。

だから、三幕構成に縛られずに、
まずは終わりまでつくることだ。

三幕構成にのっとっているから面白いのではなくて、
面白い話はたいてい三幕構成が出来ている、
に過ぎないからね。

なぜ後者が成立するかというと、
話を面白く話すと、リズムに乗っているから、
ということに過ぎないんだよ。

音痴が語る面白いストーリーを、
リズム感がいいやつが話す面白いストーリーに変える魔法が、
三幕構成理論だと思ったほうがよい。
それに振り回されるのは、
ほんとの初心者だけでいいと思うな。

でも、それを書いたことが無い人は不安に思うから、
それを遵守することだけを考えてしまう。
そうじゃなくて、
一回自由律で書いてみな、ということだ。

まずは完結する面白い話をつくってから、
それを楽譜に整えようぜ、
をやってみると勉強になるよ。


三幕構成が、三幕構成が、と心配する人は、
面白くないことを三幕構成が助けてくれると勘違いしてる。
面白さとはクソデカ感情だったり、
状況の変転だったり、
人間の深さだったり、
三幕構成と関係ない部分にある。
posted by おおおかとしひこ at 08:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック