原作竜魔は登場時こそカッコよかったのに、
どんどんへたれて行ったキャラとして有名だ。
聖剣戦争にバーターで出なかったら、
消えた可能性すらあるよな。
(むしろ5番目の戦士を途中で戦死させて、
実は竜魔が真の5番目だったのだ、
とかやればさらに盛り上がったかもね)
僕は竜魔には、リンかけでいう影道総帥の立場を期待したんよね。
影道総帥は不思議なキャラで、
日本Jr.の5人と別次元にいつもいるようなキャラ。
一応剣崎の双子の弟という設定はあるものの、
常に陰で控えてる感じで、
まるで忍びのような立ち位置だ。
にも関わらず、
出場すれば一人だけ指抜きグローブだし、
衣装は影道の戦闘服?だし、
黒くてかっこいいし、
しかも龍極破ピキィィンからの影道雷神拳ドオオオンと、
静から動の感じが凄くかっこいい。
竜魔は髪型や立ち位置が、
初期の頃は総帥に近かったと思う。
だけど竜魔には、雷神拳がなかったように思う。
たしかに死鏡剣はカッコいいけど、
なんかズルい気がするんだよ。
超能力カッコいいけど、
なんかズルしてる感じ。
だから、
男なら拳一発でドオオオンっていける、
何かが欲しかった気がする。
ジェットアッパーと差別化するために、
雷神拳はしゃがんで打つのだが、
まあその程度でいいから豪快な一撃が欲しかったね。
その後その反省?か、
紫龍には廬山昇竜破という「わかってんなー」があったので、
総帥-竜魔-紫龍というラインで解釈すると、
竜魔に物足りなさが残るよなあ。
征嵐剣が一体どんな剣なのかよくわからなかったのも、
竜魔が総帥ほどになれなかった理由だなあ。
リンかけの人気が爆発した理由は、
影道雷神拳の回からだったと聞く。
もちろんそれまでもブーメランやマグナムがあったが、
「それと別軸のスーパーブロウ」という、
異次元感が総帥にはあった。
他がカタカナなのに、影道だけ感じがなのもよかった。
その異次元のヒーロー感を、
僕は竜魔に期待してしまったんだな。
夜叉編は敵が武蔵しか実質いなかったので、
そこにミックジャガーやヘルガみたいな、
No.2の敵がいて、
竜魔が倒せば、総帥ポジにつけたのになあと思う。
(壬生再登場?)
聖剣戦争が、リンかけの5vs5の繰り返しをするには、
規模が大き過ぎたのだろう。
チャンピオンカーニバルをすっ飛ばして、
いきなりギリシャ十二神が始まった感じになり、
竜魔が活躍する場所がなくなったんだよなあ。
だからこそ、征嵐剣がその分水嶺になったはず。
実のところ、
風魔の忍術は、
リンかけのスーパーブロウほど魅力的ではなかったんじゃないか。
初期必殺技、
風魔烈風、死鏡剣、霧幻陣、白羽陣、朱麗炎、
飛龍覇皇剣、紫砲炎なんかは魅力的だが、
これを超える「次の必殺技」がなかったことが、
スーパーブロウを継げなかったことになった。
リンかけでいえばここで雷神拳が登場して、
初期必殺技が二番目の必殺技、
スクエア、スパイラルタイフーン、スペシャルローリングサンダー、
ジェットラベンダー、ファントムに進化する。
この感じがなかったんよね。
その代わりが聖剣だったのかもだけど、
小次郎には小次郎の、風魔烈風を超える技、
竜魔には竜魔の、死鏡剣を超える技、
霧風には以下同が、欲しかったところ。
霊糸界は龍極破の代わりではあるが、
そこに雷神拳ドオオオンがなかったんよなあ。
反乱編のつまならさは、
「ただ死んでいく」だけになってしまい、
攻撃の魅力、スーパーブロウの魅力、
車田漫画といえば見開きドオオオンが、
なくなって行ったことだろう。
マインドコントロール合戦はそれなりに変化球としておもしろかったが、
男子が求めてるのは豪速球ストレートだ。
竜魔は、その「出来なかった」感じの象徴に、
僕には見えている。
なので、
ドラマ版では、夜叉編という縛りの中で、
変にオリジナル必殺技を与えるのも嫌らしかったので、
「リーダー(長兄)」という、
別の役割を与えることで、
別キャラに仕立て上げたんだよね。
剣崎でも総帥でもないキャラにすれば、
生きるところもあるだろうと。
小次郎と竜魔が喧嘩し合う、
と、原作から見たら「そんな展開あり得るはずがない」
という展開も、
自由に反発する末っ子、常識で押さえつける長兄、
という構図ならば、ありえるからね。
こんな風にして、
総帥になれなかった竜魔に、
僕は立ち位置を与えてみた。
総帥キャラにする、
というアプローチもあったとは思うが、
焦点を小次郎の成長にした以上、
「超えるべき壁」としての竜魔の設定だね。
こうした人物設定のやり方は、
車田漫画にはないため、
当初は大変悩んだ。
しかし「ドラマとは人間関係の相剋である」
と僕は考えているので、
そのための道具に、竜魔はなってもらったわけだ。
死鏡剣以上の、雷神拳に匹敵する何か。
それさえあればこれらをしなくても、
竜魔は跳ねたと思うんだよなあ。
なんてことを竜魔について久しぶりに思った。
だから、
ドラマ的に竜魔のピークは、
「行くぞ風魔の小次郎!」という、
小次郎を認めたタイトルコールなんだよね。
実はあのシーンが進藤学のクランクアップで、
だからあのセリフは竜魔のセリフで一番NGを出して、
めちゃくちゃ粘った記憶がある。
納得いくまで撮って良かった。
市野さんは竜魔を落ち着いたボケジジイ扱いしてて、
それはそれでコントとしては面白かったが、
それもあくまで変化球の面白さだものね。
じゃあどうすれば?
を真面目に考えるたびに、
僕は影道総帥と、雷神拳を思い出すんだよな。
(12話ではその無意識か、
「剣に死鏡を載せる」というオリジナル技を1カット追加してます。
あれは撮影の時にはなかったやつで、
急遽編集時に思いついたやつ。
その代わり1カットCG減るなーってだいぶ悩んだ)
2023年12月16日
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