ひどいポスターを見たので。
何がポイントなの?
・少年と猫(きっとしゃべる)→見たことのある絵
・金色の何かの流れ→見たことのあるなにか
・金色の星形の何か→看板?手紙? 意味がわからない。
金色の流れと関係あるのかないのかわからない。
・背景にある二つの世界?→見たことのあるなにか
・「屋根裏のラジャー」というタイトル
→屋根裏がビジュアルに出てないし、「ラジャー」は人名なのか、
「了解」の意味なのか、絵からヒントがない
つまり、タイトルと絵が融合せず、バラバラ
・キャッチコピー「世界は残酷で愛に溢れている。」
→この文章と絵が乖離しすぎている
コピー自体も平凡以下
・副題?のIMAGINARYも意味がわからない。
想像上の世界の話?
・左下の「ようこそ、イマジナリーの世界へ。」
も訳がわからないのに話をかけている。
すべてがわからないし、
どのパーツも魅力的じゃない。
つまり、
「ポイントを絞れない」ってことは、
「これで勝負という強い一つがなく、
これはどうですかという小物を、
たくさん並べてしまう不安」
であるということがわかる。
たとえばオッドアイの猫がその強い一つにするならば、
その猫単体が屋根裏部屋にいて、
「なぜ私が屋根裏にいるとわかった?」
みたいなキャッチコピーならそそるよね。
すべてが猫に向かっているからだ。
何の関係もなさそうなパーツが、
バラバラに並んでいるのは、
つまりはブロッコリーとおなじ。
幕の内弁当は無難だが、
焼肉弁当や銀鱈西京焼弁当や崎陽軒シウマイ弁当といった、
個性的でガツンと来るものに負ける。
その個性のガツンを競う場に、
バラバラで各素材が馴染んでもない、
小物が勝てる訳がない。
よくこんなものでやろうと思ったな。
爆死しか先がないではないか。
仮にロジャーがこの少年だとして、
屋根裏部屋になにか秘密があるとして、
「あの猫に出会わなければ、
僕は屋根裏部屋から出てこなかった。」
なんてポスターならば、そそるものとなるだろう。
内容を知らずに書いている。
少なくとも、
このポスターでは内容もわからないし、
わかるパーツのどこにも期待できない。
この猫はイマジナリーフレンドなのだろうか?
ポラロイド写真も何が写ってるかわからんし、
それと金の粒と背景の世界との関連もわからないし、
空を覆うコウモリの群れ?も何なのかわからない。
つまりは、何を期待する作品なのだろう?
ポラロイドと金の流れとコウモリの群れと、
屋根裏と猫と少年とイマジナリーの話なんですよ。
んんん?どれもそそらないね?
珍しい「全外し」のポスターだ。
一つも強いものがないのは、
全部ハズレである。
2023年12月20日
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この映画、元ジブリのスタッフが作成したということだそうですが、どこかしらポイントを外しているのが痛い。
原作は英国の作家の書いた児童文学書のようです。もう少し著名な作品でないと・・・自分ならばミヒャエル・エンデのモモあたりを選択するだろうなと、版権交渉は大変でしょうけど(白目)
キャラクターデザイン:ジブリ風なのは当然ですが、なんというか、これは受けない。
万国受けを狙った結果なのでしょうか? そういうのじゃなく、日本向けに思いっきり尖ったデザインにすればよかったのに。
作画監督は小西賢一さんですが、キャラクターデザインも同じ方なのかな?
新海誠が自身でキャラクターを描くのをあきらめて、田中将賀にデザインをさせました。同様に、この映画でも、もっと映えるキャラクターを描ける人にキャラクターデザインさせるべきでした。
あと、キャラクターへの影の付け方、色の選択がいまいち垢抜けない。もっと明るくて映える絵柄にできたでしょうに。
ポスターでいうと、「世界は残酷で愛にあふれている」と
「ようこそイマジナリの世界へ」の2つの副題があるのだけど、この副題では何だかわからない。
折角の厖大な才能なのに、爆死してしまいそうなのがもったいない。
日本向けに思いきり尖ってこれなんじゃないですかね……
デジタルでレイヤーを重ねすぎるとこうなりがちです。水彩画を一からやると、こんな絵の描き方はしないと思います。もっと引き算するはず。