2023年12月20日

【薙刀式】「ろ過」みたいな変換

濾過の「濾」が常用漢字にないため、
「ろ過」と表記することはままある。
(あんまり好きじゃない。そもそも漢字が意味を持つというのに、
音表記に意味はないし)

で、相変わらずMS-IMEの変換で失望した記録。
「無濾過から濾過へ」と書きたくて、
「むろかかからろかへ」と一括変換して、
「無濾過からろ過へ」と最初に変換されてピキッと来た。


「ろ過」という常用漢字のみ表記を統一するなら、
「無ろ過からろ過へ」と変換するべきだ。
「無濾過」が一語で登録されていて、
「無ろ過」はなかった。
これは辞書を作った人の無能もあるし、
そもそも「ろ過」表記は正しいのか?
という議論もある。

そして、
少なくとも「無濾過」と変換したなら、
一気に変換してるんだから、
「濾過」と合わせろや。

最初の変換で、
「無ろ過からろ過へ」となり、
「無濾過」に候補を選択した時点で、
自動的に「濾過」になるべきだろう。
うーん「ろ過」キライだなー、
で議論は終わるところが、
「対句の文脈読めてねえし、『ろ過』原則の不徹底」
と2つムカつき、
計3点むかつくという始末さ。


これは漢直で回避できるとも思えない。
「濾過」を覚えるほどに、
漢直を覚え切る自信はないからね。
(部首合成でも、水+慮はむずかしそう)


手書きだとどうしてた?

濾過はまず書けないから、
「濾す」「裏漉し」などを調べて、
濾と漉は違うの?と驚き、
どう違うのか調べるところから入るだろう。
「和紙を濾す」?「和紙を漉す」?どっち?とかね。
https://ja.hinative.com/questions/23174500#:~:text=%E3%80%8C%E6%BF%BE%E3%80%8D%20%E7%B4%B0%E3%81%8B%E3%81%84%E3%81%99%E3%81%8D%E9%96%93%E3%81%AB%E6%B0%B4,%E6%B0%B4%E3%81%AE%E4%B8%AD%E3%82%92%E3%81%95%E3%82%89%E3%81%86%E3%80%82
を見る限り、字源は異なるから厳密には異なるようだけど、
おそらく混同はされてそうだ。漉し餡は言えるが、濾し餡は言えなさそう。

あるいは「フィルター越し」だと越すんだなー、
越えたものを重視するか、
濾すことを重視するかで漢字が違うぞ、とか、
濾はさんずいに慮だが、慮るの「ぱかる」ってなんだよとか、
そこで15分くらいは調べるだろう。
それが字を学ぶことである。

そこまで分かった上で、ようやく、
「無濾過から濾過へ」と迷いなく書けるはず。

だけど、その「調べる時間」「理解する時間」
「知ってるネットワークと新しい部分を繋げて、
応用して試す時間」が失われたために、
濾過を変換に任せている、
その思考のなさこそが、癌である。


変換行為は本来、書けない漢字と書ける漢字、
知識と知らないことの境目をつくる行為であるはずだ。
それが機械任せになっている点で、
日本人はバカになってるのだね。


で、
少なくとも一括変換内では、
「無濾過」と「濾過」は対句になってることくらい察してくれや。
こうした無能IMEを放置してる日本人、
一体何なんだ?
posted by おおおかとしひこ at 10:07| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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