先日取り上げた「屋根裏のラジャー」、
ポスターはクソオブクソなのだが、
予告を見てみたら輪をかけてクソだった。
まあ見ねえなとあらすじをみたら。
> 少女・アマンダの想像から生まれた「イマジナリ」の少年・ラジャーは、アマンダに忘れられると消えてしまう運命にあることを知る。そんな中、彼は人間に忘れられたイマジナリたちが暮らす町にやってくる。
え、おもろそうやん。
トイストーリーのイマジナリフレンド版で、
「消える運命の側」からの話なんだ。
なんでこれを予告やポスターにできないの?
宣伝部は無能オブ無能なの?
大学出てんの?
予告でまずやるべきことがある。
・主人公のラジャーは、少女の屋根裏部屋の妄想の存在、
イマジナリフレンドであること。
・しかしそれはいずれ消える運命にあること。
消える条件は不明。(少女の成長だろう)
・イマジナリたちが集まる街があり、
ラジャーはそこへ冒険の旅に出ることにすること。
(これがメインの冒険かは不明だが、仮に)
つまり、
主人公の基本設定と、時限と、
冒険の大まかな要素だ。
これが出来なくて何が予告か!
何を楽しみにしろというのだ!
ジブリに似たガワ???
「僕が屋根裏にいたことを、
きみは忘れなくてはならない。」
「きっと覚えていて。僕は消えるから。」
くらいでいいじゃん、キャッチコピー。
どうしてそのセットをつくれないのか?
おそらくだけど、
「宣伝部が作り手ではないから」だと思う。
「宣伝部が右から来たものを左に送るだけで、
仕事をしてる部だから」につきる。
解体せよ、宣伝部。
作り手自身が予告を作り、ポスターをつくり、
コピーを書くべきだ。
作り手自身が主観的に陥ってしまうから、
他者として、これはこのようなものですよ、
と客観視してあげるのが、
宣伝部が他人である意味だ。
それが出来ない宣伝部はやめちまえ。
「物語を売る」資格なんてねえ。
2023年12月29日
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残念ながら、うまく売れ筋の映像に仕上げて宣伝広告できるマネジメント役がいなかったようなのです。
動画のレベルはかなり高い。ストーリーも普通に面白そう。でも爆死しそう。
(1)なんだか宗教アニメっぽい宣伝ポスター。⇒新興宗教の布教アニメと言われれば信じてしまいそう。なぜ金色で宙に浮いている画にしたんだか。
(2)陰影づけにクセがあるとおもったら、意識してやっているようです。
>本作では、新たなデジタル技術を用いたフランスのクリエイターたちとのコラボレーションにより、手描きアニメーションが実現できなかった質感表現と、光と影による画期的な映像表現に挑戦します。
この陰影、出来上がってみれば、全体としてくすんだ冴えない色彩にしか見えない。ちゃんと見栄えよく出来たかチェックしたんですかね。
1と2は別の部門の部署担当ですね。
1は宣伝部の仕事で、作った人たちとは違う人が担当することが多く、
監督の意向すら無視されることがあります。
かつては客観性の高いいい仕事をしていた宣伝部が、
いまやただのノーセンスクソ野郎に成り下がり、
映画文化全体の低下を招いていると危惧しています。
2は色彩設計という専門家が一人でやるのがアニメの伝統ですが、
今回の座組は違うかもです。
実写映画の場合、色彩設計はカメラマンとカラリスト
(カラーコーディネーターとも)の仕事で、
もちろん監督の仕事でもあります。
カラリストを単にフランスから呼んだのか、
色彩設計担当にしたのか、
第三のやり方かは不明です。
結果的に、素敵な色使いにはなっていないと思います。
スカイクロラみたいな乾いた世界の色に似ている。
潤沢で生気のあるイマジナリフレンドの話ではないように。