2024年02月17日

弱点は直らないから、長所を伸ばせ

弱点を改善して、より完璧なものを目指すか。
弱点など気にならないほどの、長所で魅了するか。

僕は後者であるべきだと考える。
どっちが魅力的か?で考えればすぐにわかる。


欠陥は直そう。
でも欠点や弱点や短所は、
直すのが難しいから今まで来たんだよな。

だから、長所を伸ばすよりも、
もっとエネルギーが必要だと思われる。

第一、仮に短所が直ったからといって、
長所はそのままなんだよな。
後ろ向きの努力じゃない?

ずっと辛い努力をして、
到達点が伸びてないのはむごいよな。
マイナスの努力だ。
コスパが悪い。


同じ努力をするなら、
リターンの取れる努力をしよう。

長所を伸ばすだけじゃなくて、
別の長所を増やしてもいい。

たとえばキャラクターが得意なら、
そのキャラの魅力をさらに増したっていい。
あるいは別の魅力的なキャラを出してもいい。
その絡みはさらに魅力的になるだろう。
キャラ以外でもいい。
プロットでも、どんでん返しでも、テーマでも、
セリフでもいいんだ。
これはいい、というやつの種類を増やすのも、
ポジティブな努力だ。


弱点を直すべき時は、
100点満点の枠組みが決まっていて、
どんなに頑張っても101以上がない時だ。
そういう時は減点がひびき、
みんな似たような加点だから、
減点の少ない方が勝つだろう。

でも枠組みなんてクリエイティブなことにはない。
枠組みをぶちぬく、突き抜けたものが求められている。
加点して加点して加点しぱなしのものが、
減点を振り切る。

僕がインド映画の一連を絶賛するのは、
そういうところだ。
突き抜けなければ映画ではない。

にも関わらず、
クソフェミやコンプライアンスやポリコレとかいってる。
減点法は、決まった枠組みから出られない、
閉塞そのものだ。

「RRR」は、フェミニズム的には最悪で、
人種差別的にも最悪で、
暴力的で、前時代的だ。
だから、ヒーローが輝くのだ。
ていうか、人類の社会というのは、
所詮は差別的で搾取的で暴力的なのだ。
それを認めない限り、物語は自由にならない。

コンプライアンスとか言ってるジャンルは、
いずれ滅びる。
そんなかしこまった世界ではない。
我々は河原者だろうに。


突き抜けたかどうかが、
唯一の評価基準だとしたら?
欠点を直してる場合じゃねえぞ?
もっと遠くへ飛べよ。

後輩の指導をするとき、
僕ぐらいだよな、「突き抜けてないからつまらない」っていう人。
「○○は表現的によくないから直して」って、
僕はほとんどいわないな。
posted by おおおかとしひこ at 03:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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