「面白い」ってなんだろう。
よく考える題材である。
今回はこんな話をしてみたい。
ある魅力的な登場人物が登場して、
盛り上がることがよくある。
ピンチのときにヒーローが登場するのも、
盛り上がる瞬間だ。
あるいは、まったく違う土地に転校するのは、
不安もあるが、わくわくする期待もある。
またあるいは、
真実を告発する情報がやってきて、
これまでの間違いが全部ひっくりかえされて、
面白いことになってきやがったぜ、
ということもある。
これらに共通することはなんだろう。
それは、
「世界は変わるかもしれないという期待感」
ではないかと思ったわけ。
いわばターニングポイントの面白さと言ってもよいかな。
なんで面白いんだ?なんで期待できるんだ?
なんでわくわくしているんだ?
というのを言語化したら、
そういうことじゃないかと思った。
世界は思い通りにいっていない。
世界は私に厳しく、微笑んでくれない。
だけど、
このことがあったおかげで、
世界に可能性があり、
少し風向きが変わり、
よくなるような予感がする。
その期待できるときに、
「面白い」ないし「面白くなってきやがった」
ないし「面白そう!」になるんじゃないか、
ということ。
新展開の非日常世界に行ったとき、
狙ったものが当たって、
形勢逆転したとき、
成功まであと一歩と迫ったとき、
強力な新キャラが出てきて、味方になってくれたとき。
これまでの世界は変わり、
よくなりそう、
という予感があったときに、
人はぐっと引き付けられるのでは?って思う。
恋もそうかもしれない。
今あるつまらない世界に色がつき、
ここを脱出させてくれる人に出会ったとき、
人は恋をするのかもね。
古典的だけど、
鳥かごのような世界から連れ出す、
不良のような男に恋をする女は多いわけだ。
モテなかったボクに、
サークルの美女が微笑んでくれて、
なぜか一番気が合うから、と言われて惚れちゃうことがよくあるわけだ。
世界がよくなる可能性を、
人は敏感に感じとる。
それを良くなってきた、とか、期待できる、
とか思って、集中を始めるのだ。
(そしてそれが頓挫するのだが、
工夫すれば上手くいくかも、
と頭を捻り出してからが、
本格的に面白くなってきたということ)
もちろん、
他者からやって来るものに期待するのは、
ただのメアリースーだ。
自分で世界を変えられるかもしれない、
という瞬間をつくろう。
そのときに「行けるのか?」って言うことになる。
女の子と飲みに行ったときに、
「最近彼氏と分かれた」と言われたら、
世界を変えられるかもしれないと思うよね。
その感じ。
2024年03月05日
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