キースイッチ外側の南北面、
ボトムハウジングには爪がついている。
高さ0.1mmほど、横からよく見ると三角形。
プラの板バネになっていて、
スイッチを嵌めたときに、
容易に抜けないようにする爪だと理解している。
これがどれだけ効果があるのか実験したら、
「かなりある」と実感した話。
現在「とても純粋な打鍵感」を目指して、
改造しまくっている。
真鍮を仕込んだり、マステや3Dプリントや鉛で、
結局は「余計な筐体の振動をデッドニングする」
ことをやってるのだと理解している。
あえて文字で書くと、
コン、コン
だ。
最初のコンは底打ちで、あとのコンは戻り。
正確には前のコンのほうがデカく、
あとのコンはなるべく小さくしたい。
なので、
コン、コン
という感じかな。
高速打鍵時においては、
両者の間隔はとても小さい。
なので、
ココンン
と、前者の共振の中に後者のヤマがある気がする。
さて、
これをしばらく使ってると、
ノイズが混じることがある。
一日のはじまりに打ってみると、
昨日の純粋な感覚とは異なり、
サリッとかシャキッみたいな、
高周波系のノイズだ。
これを潰すことが目的で色々やってきた。
昨日はOKだったのに、今日の朝イチで悪い理由がわからない。
これまで色々やってきた中で、
「スイッチをいじって嵌めた直後はいい塩梅なのだが、
次第にへたってきてノイズが混じる」
経験則があった。
マステとかがへたるのかなーと思っていたが、
犯人を見つけた。
「スイッチが打鍵そのものの振動によって、
わずかに抜けてくると、ノイズが発生する」
という機序があるっぽい。
その証拠に、
朝イチでダメだなーと思うスイッチたちを、
下までガツンと押し込んでぐりぐりして下に押し付けると、
打鍵感が元に戻るのだ!
なるほど、「振動によって浮く」わけだ。
じゃあこれを止めたれ、となる。
現在僕のケースは、ケースマウントである。
14mm角、5mm角の直方体の穴をあけて、
そこにスイッチを挿す形だ。
これは、スイッチの本来の設計であるところの、
1.6mm厚みのプレートに差し込み、
南北の爪で容易に抜けないようにする、
という部分から外れている。
ぶっちゃけ、「その爪の効果なんて知れてるやろ」
と舐めていたからだ。
ところが、打鍵感の徹底追求によって、
そのファクターが効いてきたと考えられる。
この仮説を検証するため、
検証マウントのみをつくった。
1.6mm厚で爪がカチリと嵌まるように、
南北に抉れをつくって爪の引っかかり部をつくったものと、
単なる直方体の穴にスイッチを差し込み、
抜けないvs抜けるを対決させようということ。
結果…数100回程度では両者に差は見られない。
だが300回打鍵あたりで差が感じられる。
500〜1000あたりで全然違う。
抜けた方を押し込み直すと、元に戻る。
仮説はあってた。
薙刀式で文字を書く場合、
平均3打鍵で漢字カナ混じり1字を書ける。
(qwertyは4)
6000字書けば、人差し指50%なので、
人差し指を1500回ずつ打鍵したことになる。
人差し指5キーなので1キーあたり300打鍵。
違和感を感じ始める打鍵数。
ふむ、たしかにちょっと書いたなーというあとで、
ノイズを感じてて、
次の日ぐりぐり押し込んで戻してたので、
検証に意味はあったな。
ということで、
ケースを再設計、再プリントか???
爪はプレートに引っ掛けるべし。
単なるケースマウントの14mm穴だと、
爪の効果が出なくて、徐々に抜けていく。
それを感じるのはよほどピーキーなセッティングにした時だけ。
僕も何年も気づいてなかったし。
ただ爪を引っ掛ける部分がレジンだと摩耗するかもな。
金属プレートデビューだろうか?
2024年01月21日
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