2024年01月24日

【薙刀式】qwertyの欠点はホームポジションから打てないこと

qwertyローマ字方式はそもそも動線が整理されていない、
ハチャメチャ動線配列であるが、
それ以上に抱えている欠点がある。
機能キーを、ホームポジションを崩さずして使うことが困難であることだ。


勿論上級者はそれをこなす。
KIH動画でもタイパーたちはブラインドタッチで、
色々な機能キーを取って、
何事もなかったかのように文字へ戻っていた。
でも全員に「これをせよ」は、
無理がありすぎると思う。

候補選択、文節移動、文節伸縮のカーソル。
文節伸縮その他で使用する左右シフト。(とくに右シフトの遠さよ)
確定のエンター(;と入れ替えてもよくない?)。
訂正、リライトのためのBS、Del。
ざっくり移動のためのHome、End。
あらゆるショートカット起点のCtrl。
全角半角キー。
(F7〜10の遠さは指摘しない。Ctrl+UIOPがあるため)

これらを常用して日本語は綴られる。
これをブラインドタッチで打てるとは到底思えない。
ということは、
操作するたびにホームポジションを崩して目視して、
操作が終わったらまたホームポジションに戻る作業が、
都度発生する。
なんという動線の悪さだろうか。

何十年も使ってればこれらの一部をブラインドタッチできる人も、
いるかもしれない。
でも初学者にそれは不可能だ。
母国語を書くのに、こんな非効率を放置しているのは、
阿呆の所業ではなかろうか?

これはqwerty配列に含まれないと考えてもよい。
qwertyはあくまで30キーの範囲であると。
JISカナ配列でも同様ではないかと。
じゃあ上位構造の、
「キーボード日本語入力」の、大欠点である、
と批判できよう。
いずれにせよqwerty使用者が9割以上いるから、
実質qwertyの欠陥といっても差し支えないだろうが。


他にも欠点がある。
日本語でよく使う記号だ。
ー!?「」『』
全部遠いし、全部小指だってさ。ばかじゃね?
…〜に至っては単打キーはない。
ーー(ダッシュ記号、ダーシ)は二文字扱いで、
長音とフォントが区別つきづらい。
(iPhoneで見つからなかったので、上では長音で代用)

母語を書くのにこんなに困難を伴うのは、
変じゃないか?
なぜもっとホームポジションから、
簡単に打てないの?
キーボード日本語入力を難しくする意味は?
キーボード日本語入力は、なぜ改良されないのか?
キーボード日本語入力は、なぜ文房具を上回らないのか?

この疑問に誰も答えてくれない。
誰も疑問に思ってないのだろうか。
それとも薄々感じてはいるものの、
言語化できないのだろうか。
あるいは疑問や不満に思うけれど、
自分にはどうすることもできないから、
放置しているのだろうか?


薙刀式はそれをすべてホームポジション操作にした。
30キーとスペースキーの31キーから、
すべての日本語入力を可能にした。
だって僕は36キーのキーボードでずっと書いている。
それ以外いらないからだ。
(正確には数字部分や、
日本語であまり使わない記号を打つときは、
薙刀式に含まれていない、
自作キーボード内のレイヤーを用いる)


機能キー、よく使う記号類は、
主に人差し指と中指、そのコンビネーションキーに集めてある。
小指なんて、ままならない弱い指は使わない。
強くて自分の意思を反映させやすい指を使う。
(右利き専用ではあるので、
左利き薙刀式はキーマップを鏡像反転して使ってね。
左利きの直感は僕は正確にはわからないので、
反転だけで使えるかについては未検証。
ひょっとしたらそのまま使ってもOKかもしれない)


別に薙刀式だけの特権じゃない。
なんでみんなこうしないの?
がわからないのだ。

それをできる手段をもってないから、
あるいは、
それをそうしようなどと考えたことがないから、
かもしれない。

それをしようとしたが複雑すぎて手のつけようがない、
人もいるかもしれない。
そういう人は薙刀式を使ってみて、
それに完全に手馴れてもいいし、
それを参考に別配列をつくってもいい。


自作キーボードのキーマップは、
それを自由化した。
操作キーや記号類を、自分の好きなようにレイアウトできる。
キーキャップの印字はデフォのままでも、
内部マップが全然違う自作キーボードがほとんどだ。
(印字が違ってイライラする人は無刻印を使う)

狭義のqwerty配列を使うとしても、
機能や記号の不合理さからは抜け出せる。

HHKBをはじめ、
多くの最近のハイエンドキーボードは、
キーマップをリマップできる能力をもつようになった。
薙刀式のような複雑な定義はできないが、
交換できるだけでもいい時代になったと思う。


広義のqwertyの欠点はふたつある。
その文字動線の悪さと、
操作系と記号の動線の悪さだ。

このうち後者は、
自作キーボードないしハイエンドキーボードの、
リマップ機構で解決しつつある。
また、
伝統的な、リマッパー、配列エミュレータなど、
OS常駐ソフトでも解決できる。
(僕はこれを使っている。
テキストファイルを読み込ませるだけなので、
変更とテストが容易だからだ)


狭義のqwertyないしJISカナの、
文字動線の悪さはとりあえず置いといたとしても、
機能操作動線は、解消できる。

こうしてホームポジションからの母国語入力を、
容易にすることはできる。

このことを知らない人が、
まだまだたくさんいると思う。

キーボードはメーカーから与えられたものであり、
その印字に書かれたボタンの機能は動かぬものとしてあり、
それを電気的に再配線したり、
プログラミング上で入れ替えたりできないと。

できる。

もしできるならどうする?
それらをやり始めている人が、
もう何千人レベルで存在する。
(何万人レベルかは観測できない)


(標準の)キーボードをブラインドタッチできるか?
僕は無理だと思う。
あんな広大でたくさんのボタンに、
ホームポジションから離れて元に戻れるはずがない。
ブラインドタッチの条件は、
ホームポジションを崩さないことだ。
じゃあすべてのキーを、
ホームポジションから1キーの範囲内に収めればいいのだ。
そうすれば、
ブラインドタッチは可能だ。
だれにでもね。

ハードルの高い、標準キーボードのブラインドタッチを、
自分が特訓して超えるのではなく、
人類には不可能なんだからそのハードルを下げるのだ。
人類に可能なレベルまでね。
それが発明というものだ。
発明とは技術を用いて現実を改良することである。


物理109キーをブラインドタッチできるわけないじゃん。
物理36キーなら間違わずにできる。

ひとつのキーに3つのキーを割り振って、
一部のキーに4キー割り振れば、
網羅できる。


なぜそうしないのかが、僕にはわからない。
その発想がなかった、
できると知らなかった、
そのやり方がわからなかった、
複雑すぎて考えても混乱する、
のどれかだと思う。

薙刀式を日本人標準配列にしたいが、
僕は配列は自由だと考えるので、
もっと色んなものがあっていいべきだ。
文房具や台所は、肌に合うのがいいものだ。

だけど、
機能操作系や記号系の動線まで考えて最適化しているのは、
今のところ薙刀式しか存在しない。

(新下駄のkouyさん配列ともいうべきものがあるが、
新下駄配列には公式には含まれない。
またシン蜂蜜小梅でも141Fさんの変換無変換に設定があるが、
それも公式に含まれない)

配列界隈は文字配列についての研究なのだが、
それで手一杯なのか、
それとも機能記号系はそれぞれでアレンジせよなのか、
この手の議論をほとんど聞かない。



だけど薙刀式は、
「母国語をキーボードで入力して、
しかも切り貼りやリライトをして、
最終稿を仕上げる」
までをひとつの動線として一体化してある。

キーボードってそのための道具じゃないの?
文房具がそのための道具であるように。

それをブラインドタッチで使えないのは、
道具として拙劣じゃね?

キーボードは「難しいもの」じゃない。
文房具として使うにしては、不十分で拙劣なものだ。

だから僕は文房具並みに使えるものに改造して、
現在到達地点が薙刀式(v15)。


薙刀式が流行れば、
みんな気づくだろう。
この109キーボードという無用の長物を、
日本人の母国語入力の邪魔を、
片付けずに放置した阿呆は誰だと。
posted by おおおかとしひこ at 09:20| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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