名作を研究しよう。
それは書いたことがない人にとっては、
まだ見ぬ次の名作を妄想する材料になろう。
しかしより効果があるのは、
一回書き終えた人にとってだ。
書いている途中、不安に思ったり、
うまくいかなかったところがあっただろう。
逆にうまくいったところは自覚があるはずだ。
苦労の末、ついに突破できたところもあるだろうし、
何回やってもうまくいかなかったところもあるはずだ。
それを経験すると、
「他人はどうやってるか」がよくわかるようになる。
つまり、同業者目線というやつだ。
一通り経験すると、
一体他人はどうやっているのか、
分析がしやすくなる。
なぜなら、
「自分が苦労したところは一体どうやっているのか?」
という見方をするからだ。
あまりにもうまく切り抜けているならばうなるだろうし、
やっぱりうまくいっていないなら、
やっぱりうまくいかないのかー、と思えばよい。
そうした微に入り細に入り、
他人のやったことを確認できるのだ。
あれはああすればいいのか、なるほど、とか、
あれをああいう風にやっているのはすごいぞ、とか、
あれはわざと放置したな、とか、
あれをここまで練り上げるとは、どれだけの苦労が、とか、
「経験者ならではの理解」というのがある。
それは、やってみた人じゃないとわからないことなんだよね。
そして、やればやるほど、
他人の仕事の粗が見えたり、
他人の仕事の丁寧さが理解できたりするのだ。
職人が同業を見る目つきになっていくわけだね。
ゲーム実況動画とかでも、
自分のやっているゲームだと、
見方が変わるだろう。
やったことないゲームだと、
ただしゃべりを聞いたり絵を見たりだけだが、
やったことのあるゲームだと、
「あそこはああするといいのか」とか、
「そんなルートあんの?」とか、
「どこでそんな判断をしたんだ?」とか、
色々見方が変わってくる。
そういう感じだろう。
料理とかでも、自炊している人ほど、
どうやってつくっているかが大体分かるものである。
書き終えて、しばらくしたら、
他人のつくった名作を見てみよう。
なるほどこれはすごい仕事だ、と感心して、
名作の価値を再認識しよう。
そして、
それを盗めるだけ盗もう。
AIみたいなパクり方をしない限り、
名作からは盗み放題である。
そうやって文化は進展していく。
それを超えるのをつくる人が現れるからだ。
ということで、名作は見るたびに発見がある。
「これは気づかなかったが、なんといううまさよ」
というのが、見るたびに増えてくるものだ。
世にある、あなたが知らない名作なんて死ぬほどある。
まずはそれを見てみようぜ。
あ、もちろんまだ書いてない人でも名作は見ておくといいぞ。
どういうものを見るべきかは、
過去にも書いたし、
脚本の教科書に見るべきリストがあるだろう。
それを参考にすることだね。
古典のすごさを、まざまざとみておくといいだろう。
2024年03月21日
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