2024年02月03日

【薙刀式】連接重視のカナ配列の覚え方

この人の新下駄の覚え方は間違ってる、ないしは遠回りだ。
なぜか。連接を体で覚えようとしないからだ。

Twitterから。
> 新下駄の並び順の法則性がよく分からんのよね。 設計思想的に、よく使う文字に押しやすい位置を割り当ててあるから 「んはめっちゃ使う!」→「人差し指」 みたいに覚えようとはしているんだけども…


新下駄配列、飛鳥配列、薙刀式は、
とくに連接を重視した配列だ。

「ん」でいえば、
「ん」単独の位置は重要だけれども、
それよりも「ん」の連接、
すなわち、
しん、かん、てん、たん、れん、
そんな、こんな、あんな、どんな、
コントロール、サンドバッグ、ゲイン、原因、心因、
などなどの、
「カナ同士のつながり」が、
「指の連続的な動き」に合うように、
つくられている。

そしてその連接の出現率が高いものほどいい運指に、
低いものほど悪運指にあてられて、
合理的な「運指の体系」が組まれているのが、
連接重視の配列である。

それぞれのカナの位置は、
ネットワーク的に配置されているのだ。


新下駄において、
「ん」はよく使うカナであるからFにあるのは当然だけど、
右手カナと連接しやすいような位置だからそこなのだ。
その、ネットワークの糸ごと手に馴染ませないと、
連接重視の配列は使えないだろう。

そして、その連接重視の考え方が、
「流れるように日本語が打てる」ことの根拠で、
速さや楽さの秘密だ。

「出現頻度順に打ちやすい位置に並べる」
だけでは実現できない並びなんだよね。
この出現頻度順思想は親指シフトがつくられた70〜80年代のアイデアで、
2000年代に至って、
一文字単位を考える以上に進化したわけだ。

新JIS(とそれを継いだ月配列)は、
左右交互打鍵を良い運指の流れと評価して、
飛鳥、新下駄、薙刀式は、
片手連続で打ちやすい流れ(アルペジオ打鍵。たとえばJKやKJ)を、
良い運指の流れと評価した。

なのでこれら連接重視の配列は、
一文字一文字の配置の中に、
連接の流れが埋め込まれていることを読解しないと、
「配置の意味」が読み取れないんだよね。

それを知るには、
1gram頻度(1文字単位での出現頻度)と、
2gram頻度(2文字連続した塊の出現頻度)を、
知る必要がある。
それは新下駄配列の作成時にkouyさんが統計を取っていて、
100万字単位での統計結果を公開している。
(いまだにお世話になってます)

たとえば2gramの1位は「ょう」だけど、
この流れをいい指の流れで打とうぜ、
というわけなんだよね。
(ちなみに飛鳥では,Dの中指交互、
新下駄ではIJの中指人差し指アルペジオ、
薙刀式ではILの中指薬指アルペジオ)

つまり、
新下駄の正しい覚え方は、
「流れを覚える」だ。

単独の位置を覚える→流れを覚える、
だと二度手間なので、
最初から「流れを覚える」をやったほうが早い。
もちろん、
ある程度はざっくりと打ち方をやってからじゃないと、
流れも何もないので、
初期の頃は大体どのへんかを把握することからだけど。


薙刀式の練習法はマニュアルにまとめたが、
最初から流れで覚える。
まず三大アルペジオ「ある」「ない」「する」からだ。
これは6文字を覚えるわけではなく、
「3つの流れ」を覚えると数えていく。

言葉は近代に、活字印刷のために一文字単位に分解されたが、
それ以前は流れとして存在していた。
活字の一文字単位はあくまで方便だ。
流れこそが言葉の本質である。


僕がqwertyローマ字を否定する理由は、
この流れがめちゃくちゃな指の動きになるからだ。
たとえば「だから」とか「られる」とかの、
指の動きがもつれる感じが気に食わない。
日本語でよく使う言葉は、
指がスムーズに動きやすい言葉になるべきだ。

当然だけどqwertyやJISカナはそこまで考えて配置されてないし、
親指シフトは1gram頻度レベルの配置だし、
飛鳥や新下駄や薙刀式は2gramまで考えて配置されている。
(3gram以降も配慮するべきだが、
計算量が爆発するため、
今のところそこまでやった配列はほぼない。
星配列が、3gramを同じ指に固まらせない、
という計算をしてたはず)


もちろん、
すべての2gram、
清音50×50=2500パターンや、
濁音拗音外来音込み130×130=1.7万パターンを、
すべて考慮に入れたわけではなかろう。
使いやすい範囲に絞って設計されているはずだ。

こうした、
「その配列はどのように設計されたのか」
を調べることで、
その配列の骨格を知ることができる。

新下駄配列はkouyさんが新下駄配列作成日記を残している。
https://kouy.exblog.jp/i13/
統計の根拠はこちら。
https://kouy.exblog.jp/13653611/

薙刀式はこのブログにちょいちょい書き連ねてあるが、
基本はマニュアルのレッスンを見ればわかるようにまとめてある。
また巻末に全カナの配置根拠を軽くまとめた。

飛鳥はRayさんのブログに全てがあるが、
複雑怪奇すぎて誰も解読に成功していない。
ざっくり中段のキーと中指薬指上段を見れば、
骨格は解読できる。


連接重視の配列としてこの三つの例をあげたが、
他にもあると思う。
それぞれの配列で調べられたい。


配列とは、
見た目の並びを決めるものではない。
指と言葉の対応を決めるものだ。
触った感触、動かした感触を決めたものである。
動きながらでしか理解できないものなんよね。
だから僕は、
地図よりもピッチングフォームとかバッティングフォームに、
近いものだと考えている。
「配列」という静的な呼び方が誤解を生むと思っていて、
だから僕は薙刀「式」と、
動的な言葉をつけている。
posted by おおおかとしひこ at 09:21| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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