2024年02月05日

ねじれたイギリス(「哀れなるものたち」評)

久しぶりにこんな感じの見たなー。
「ロストチルドレン」「ベルヴィルランデブー」
あたりが近いのかな。やや違うけど「アメリ」。

やっぱりイギリス人は性癖も込みでねじれてやがる。

ただ、もうこんなのには夢中になれない自分がいる。
ネタバレなしで続けます。


今はなきシネマライズあたりで見れば、
「新しい力がきた!」って、
ワクワクするのかもしれないが、
見たのはシネクイント、パルコの8F。

コロナ以来パルコに行ったと思うんだけど、
いつのまにかパルコが巨大になっててびっくりした。
でもなんだか、
昔のパルコよりも、
敷居が高い感じがしたんだよな。

昔はもっと開いてた。
でも今は一部の好事家から、
金をむしり取ろうとしてる嫌な感じがする。

最先端を買ってくる商社が機能してた時代は、
とうに過ぎていて、
いい感じでしょと虚勢を張って稼いでる感じ。
銀座SIXとか嫌い。同じ匂いがする。

パルコの新CMはとても狂ってて好きなのだが
(とくにババアがレコードプレーヤーになってるカット)、
最先端、オシャレ、ちょっとカッコつける感じが、
今の金のない若者から遠ざかってて、
なんか違う気がした。

代わりに、文化をまとってる風の嘘つきっぽい客層が来てた気がする。

その、砂上の楼閣の感じと、
先行きのない、文化だけが残ってるロンドンの感じが、
シンクロしてしまったなあ。


映画自体は昔からあるタイプで、
久しぶりに細部まで神経の通ってるものを見て眼福だけど、
この趣味方向が、
もう古いスタイルなんじゃないかと思ってしまい、
少し残念な顔になる。

この方向に「進歩と発展」はないんじゃない?
露悪趣味というか幻想主義というか、
超リアリズムというか、
それらを「進歩と発展」でまとめたのは剛腕だったけれど、
それは本当に言いたかったことではない気がした。
信じてるけど信じてないかんじ?
その、どうしたらいいんだろう、
という迷いが漏れ出て、
夢中にはなれなかったんよね。


こういうタイプを初めて見た人は興奮するのかな?
世界の構築は、ゲームより実写がいいけれど、
鳥犬とか豚鳥とか露骨に合成で、
なんか冷めちゃった。
あれがどうにかしてパペットだったら、
まだ可能性があったのにな。
posted by おおおかとしひこ at 00:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック