弱点が反転して、最強の能力になる。
それが理想だけど、なかなか難しいよね。
弱いと思われたものは、
実は反転して強い要素であった。
そういう設定をつくることは大変難しい。
だから、
弱い何かを克服する、
という場面をつくるのが望ましい。
弱点があったからこそ、
強化の機会に恵まれた、よかった、
という感じになると良い。
もし中途半端に強かったら、
それをたのみにぶっこんで、あっさり失敗していた、
という場面をつくると説得力が増すだろう。
たとえば、
ただ蛮勇をもって敵に突っ込んで、
あっさり死ぬ人を描いて置き、
逃げたからこそ、敵の攻略ポイントを知ることに時間を稼げた、
のようにして、
勇気がないから逃げた、だけど、今は勇気を出すときだ、
のように弱点克服のラインにすると、
「弱かったから、主人公になるチャンスが回ってきた」
という風にすると流れがスムーズだ。
その具体を考えるのが、
ボトムポイントからの反転、
リバーサルポイントをつくるコツだろうか。
そんな簡単には思いつかないだろう。
そもそもそこまで書いている時点で、
そんなものを用意していないことはよくあることだ。
だから、それに関することが一幕であったと、
リライトで書き足しておくとよいのだ。
そうすると、最初から伏線が張られた、
計画的に書かれた整理された話になるわけだね。
そういう風に弱点と逆転を描いておくと、
それを克服する物語が面白くなってゆく。
逆に、
単に弱点があって、克服しました、大逆転、
だと、一直線すぎて面白くない。
それによって逃げたから結果よかった、だけだと、
都合が良すぎるように見える。
それが足りていた人はどうなっている?
などのような他者の視点がないと、
うまくいかないだろう。
一直線だとご都合になり過ぎる。
他者を絡めるのがコツだね。
弱点があったほうがフィクションのストーリーは面白い。
逆転があるからだ。
ドラえもんはネズミが嫌いだけど、
もし最終回でドラえもんがヒーローになるならば、
ネズミを克服して何かをすることになるだろう。
それがドラえもんのテーマになるだろうね。
弱点は、そういう展開にするための、
小道具ですらある。
作者自身の自分の弱点を織り込まないことだ。
克服することがたとえフィクションでもできなくなるからね。
弱みはなんだろう?
それによってどういう失敗をするんだろう?
それによってどういう可能性の芽が摘まれるのだろう?
それがある人はどういう人生を送るのだろう?
それを逆転するにはどうすればいいのだろう?
どういう克服によって、(一瞬でも)逆転するのだろう?
人生というレースを、
どういう試合展開にするかが、ストーリーだ。
最終的な勝利がハッピーエンドとしてわかっているならば、
ラスト付近で大逆転して差し込むのが一番面白いはずだ。
だから、
その爆発の起点が逆転ポイント、
リバーサルポイントになるわけだ。
2024年02月12日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック