執筆スケジュールのことではない。
作中のストーリーのスケジュールだ。
たとえば「漫画賞に応募する」ならば、
締め切り日があるだろう。
そこを目指すストーリーならば、
その日まで何日か、逆算して行動するだろう。
「今年中に成果を出さないとこの部が廃部になる」
ならば、今年の大会が締切日になる。
これが会社の契約とかになるともっとシビアだろうね。
「高校野球で結果を出す」ならば、
甲子園のスケジュールありきで動くだろう。
予選の日が決まっているから、
それに合わせて、すべての練習はスケジュールが引かれているだろうね。
世の中は、
未来の何日かを前提として、
スケジュールが組まれている。
モテてる女の子は、
予定は全部埋まっているだろう。
だからそれありきで、スケジュールが組まれるはずだ。
一つの日だけじゃなくて、
模試、出願、共通テスト、二次のように、
複数のスケジュールががちがちに決まっているものもあろう。
それありきで、
物語は進行していることを忘れてはならない。
つまり、
全登場人物が前提としているスケジュールを理解して、
それを上手に観客に提示しなければならない。
脚本家を目指す人は、
全員城戸賞の締め切り日が分っていて、
それ前提で一年計画を立てているかもしれない。
しかし、そんなものを分かっている人などいないので、
そのスケジュール感を説明する必要があるわけだね。
スケジュールとは逆算だ。
〇日までに何をする、
〇日までにこれの準備をする、
などのように、
逆算逆算でできている。
だから、
その逆算を観客が理解できないと、
なぜその人物はそのように動くのか、
なぜその人物は焦っているのか、
などを理解できないわけだ。
「明日までに宿題を出さないといけないんだよう」
とドラえもんに泣きつくのび太は、
観客にスケジュールを提示しているんだね。
締め切りは、
もっとも簡単なスケジューリングだ。
もっと複雑なスケジュールを考えてもよい。
今書いてる話は、
「〇試合に出て〇ポイント貯めれば次のクラスに出られる」
というツアー制のスポーツで、
結構わかりにくいなあと思った。
もっとわかりやすいように改変できないかなあ、
などと考えている状態だ。
クリスマス前に彼女をつくらないといけないスケジューリングは、
結構大変だ。
でも締め切りがあると物語ができやすいよね。
そんな風にして、
スケジュールをわかりやすく、
そしてリアリティをもって人物たちを動かすことだ。
不正やズルも、それを前提にやることができる。
ここでこれをやっとけばバレない、
をつくることもできるからね。
登場人物は、
過去(人生の目的とか動機)や、
現在(今抱えている焦点)だけでなく、
未来(センタークエスチョンがイエスなのかノーなのか、
締め切りやスケジュール)も、
持っているのだ。
これらを可視化することはできない。
仮にカレンダーや手帳を観客に見せたとしても、
理解するわけではない。
うまく理解させてあげなければならない。
「明日までに○○」が映画に多いのは、
そういうことなのだ。
2024年04月08日
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