僕は打鍵法を両極端に二つに分類している。
指先で打ち、指を垂直に落とす突き刺し打ち、
指の腹でこする、ないし撫でるような撫で打ち。
手首の位置、手の丸め方、肘の位置などでも分類できようが、
話が分かりやすくなるのでこの両極で考えている。
僕は後者のタイプで、コンベックス、ドームキーキャップは、
それをメインに考えている。
さて、もりやんさんが、
第三の?踏み打ちなるものを突っ込んで書いている。
僕のタイピングフォームは「踏み打ち」だという話
https://note.com/catfist/n/n0161df6bca17
写真を見る限り、
指を立てて突き刺す指先でもなく、
指を寝かせた腹でもなく、
間の部分というか、斜め45度というか、
その辺で打鍵しているように見える。
打鍵というよりは、
ストローク短く、軽めバネなので、
歩くような感覚というのはわかる。
歩くというか「抑える」「置く」くらいなのかも。
指でツイスターゲームをやってるようなことかな。
原理的にはタッチパネルでも行けるのかもだが、
物理的反力は欲しいだろうし、
フラットキーキャップだと端のぶつかりがあるから、
オールコンベックスが最適解なのはなんとなくわかった。
(AppleのMagic keyboardや、富士通のギアリンク式じゃダメなのかな。
ロウスタッガード一体型しかないのが残念で、
左右分割格子型があればいいのになあ)
手のひらの下半分を机のヘリにつけるのは、
僕もかつて試したことのあった構えだ。
なんなら極端にキーボードに下駄を履かせて高くして実験したこともある。
でも僕は指を伸ばしたかったので、
やめた経緯がある。
中段で指を伸ばすと、
手のひらが動かない分上段が遠かった記憶がある。
なのでこのポジションで中段に構えをとったとき、
指を45度くらいに構えて自重を預けると、
踏み打ちの感覚になっていくことは想像できる。
この感覚だと、
qwertyの運指は比較的取りやすいかもしれない。
qwertyは離れたキーが比較的ランダムに光るような運指がおおく、
いわばDDR(ダンスダンスレボリューション。
ゲーセンの音ゲーで、床で実際にステップしながら足で入力するやつ)
みたいなステップ的になるからだ。
踏み打ちと名付けた感覚も、
DDR的、飛び石的なのではないかと想像する。
ピアノの打鍵も前腕の自重を利用するらしいが、
高速打鍵は置いといても、
ゆっくり打つならqwertyは自重で踏んでいく感覚になりそう。
元々論理配列勢の僕としては、
そのランダムな運指を流れるようにまとめて、
総移動距離を減らして、
あるキーを打ったら近くに次のキーが来るような連なりをつくったので、
DDR的なバラバラなqwertyがそもそも悪い、
と考えてしまうけど。
(薙刀式はそれでいうと、
フリックみたいに滑った2〜3打をペアにして、
2カナ3カナを連続的に書くスタイルだ)
ということで、
踏み打ちというのは、論理配列qwertyの、
長期的なタイピングに適応した打ち方なのかもしれない。
論理配列が先か、物理配列が先か、
打鍵法が先か、打鍵体勢が先か、
という、
複雑な鶏と卵みたいなことだけど、
色んなやり方があり、
色んな最適解(この場合局所最適解)がある、
ということが分かるだけで、
なにがベストかは分からない。
だけど近視眼に陥らず、
広く見るために、
自分の相対位置を確認することはだいじだ。
ちなみに親指のホールド問題だが、
僕はchoc 12gのバネ(sprit designsのものだが、
少量ならchocスイッチからでも採取可能。
追記: choc pinkが最軽で20gでした。
スプリング単品を入手するしかないか…)を、
Durdock Sea Glassに入れている。
このスイッチ、どうも材質にウムピエ含有らしくて、
滑るだけでなく当たりがまろやかになるんだよね。
僕的には軽め柔らかめのチューニングのベストかも。
(ただ高さはMXなので、それを嫌うなら有用ではない)
あとなんだろ。
親指ホールドにせず、
薙刀式編集モードのような2キーホールド+逆手
(たとえばDF+Jなど)
にキーマップを作り直すといいかも。
Remapではなく、
まともにQMKのcコードに取り組まないといけなくなるので、
今はオススメでないかもしれないが。
話を元に戻すと、
打鍵法にはまだ流派がありえるのだろうか?
それによって、最適な物理や論理は、
また変わってくるのかもしれない。
進化を促すには孤立が最も良い、
という話を聞いたことがある。
素人目には遺伝子を混ぜたほうが、
優性遺伝の掛け合わせで進化が進むように思えるが、
結局混ざって平均化されてしまうそうだ。
そこから突出するには、
閉鎖環境をつくり、独自進化させるほうが、
「別の原理を持つもの」が出てくるそうな。
ローカルであること、孤立することの強みだ。
まだ見ぬ「一人で独自に工夫してる人」は、
沢山いるのかも知れない。
2024年02月17日
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