2024年02月28日

【薙刀式】親指シフトを挫折する人が多い理由

たくさんの人が(主に知名度の点で)親指シフトに挑戦しているが、
今日も挫折の声が聞こえてくる。
なんでやろ。

Twitterから。
> 今まで親指シフトに3回ほど挑戦して、結局継続できてないのだけれど、また挑戦してみようかな。ローマ字入力卒業したい(T_T)
> 親指シフトの練習をはじめた。再開。1日1分だけど、多分続かない。続く確率多分10%くらい。くじ引き感覚。


まあこの練習ではつらすぎるだろうね。
一日一時間は練習したいのに、
練習方法がわるすぎると思う。

何度か書いてるが、
「中段のみで打てる言葉をその場で作りながら指に馴染ませ、
以下上段下段、シフトと段階的に広げていく」
方式がよい。
最初はホーム8キーを徹底的にやってベースをつくり、
その土台の上に乗せていかないと、
いつまでたってもくじ引きになっちゃう。

せめて当たり率を30%くらいに確度をあげて、
数時間後くらいには50%とか、
慣れたキーについては80%くらいまで行きたいところ。
そうしないとずっと辛いと思うよ。
リターンが少なすぎる。


さて、
だとしても、
僕は親指シフトのマスターには、
薙刀式に比べて数倍時間がかかると考える。
なぜなら親指シフトは結構難しい配列だからだ。

たとえば、

・句読点が小指上段になるため、
 文章書きにおいて句読点休みが増えてしまい、
 文章の流れが途切れがち
・カタカナ語で最頻出の「ー」が左シフトXなのが打ちづらい
・半濁音、小書きが、濁音に比べて急に覚えづらくなる
・三大頻出カナ、「いうん」が薬指と小指で、
 指のバランスがいびつ
・親指の交差が混乱しやすい
・指の連なりが特別考えられているわけではない。
 流れるような指捌きというよりは、
 トントンと刻印していくスタッカートな運指になるので、
 思考の射程が短く感じる

などの特徴を持つからだ。

これらを乗り越えて、
スムーズで流れるような長い文章を書くには、
それなりの練度が必要で、
にわかだと難しいんじゃないか、
と考えている。


まあ、もちろんこれは、
よりモダンな設計の薙刀式から見た親指シフトの評価で、
qwertyとJISカナしかない世界から比べれば、
ましな方だとは思う。

なので、
「カナ系新配列を使いたくて、
親指シフトを始めたのだが、
どうにもうまくいかなくて悩んでいる」人は、
薙刀式のほうがさらにいいんじゃね?
と勧めておきたい。


僕は逆に、
親指シフトやJISカナやqwertyなんて、
薙刀式に比べて難易度の高い配列を使える人を尊敬するよ。
よくあんな難しいのやってんなあと。
レベル高すぎだよ。

薙刀式は楽でマスターしやすく、
マスターした後にも楽で使いやすいよ。


僕の薙刀式動画(1500字(変換後)/10分)は結構速く打鍵してるから、
一見僕はタイピングの達人に見えてしまうかもしれない。
でも僕はタイピング自体は下手な方だと思う。
指をなるべく動かしてない薙刀式だから、
この速度が出るんだよね。

この速度の親指シフト動画が現存しないことを考えても、
親指シフトの難易度って高いんじゃない?って思うよ。

僕のqwertyでは所詮530字(変換後)/10分だ。
僕の本来の指スペックはこの程度。


タイピングの下手な人にこそ、
薙刀式は薦めたい。
もちろんもっと難しくても行ける、
という人は親指シフトを頑張ればいい。

それは、頭で考えるより、
「さわった感触」でしかわからないと思う。
そのスポーツや部活があなたに合うか合わないかは、
あなたがやってみることでしか判断できない。
posted by おおおかとしひこ at 14:20| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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