親指シフトの「掴むように同時打鍵する」
というアイデアに感銘を受けたものの、
実際の打鍵は、
「手の形をつくって、スタンプのように手ごと押し付ける」
感覚だと考えている。
実際肉眼で見た親指シフトはそうだった。
僕は楽器をやってないので和音の弾き方とか分からないけど、
少なくとも格闘ゲームの同時押しは、
スタンプ型でやってきた。
だから、
同時押しをちょいちょい使う薙刀式でも、
スタンプ型で打っている。
とはいえ、薙刀式の同時ロジックは、
相互シフト型(Aを押しながらB、Bを押しながらA、
どちらも許容する)
なので、
完全にスタンプが間に合わなくても、
ロールオーバーさえすればOKという緩いものなので、
スタンプをキッチリやらずに、
緊張しなくて済むのはいいところ。
最悪ずらしアルペジオのタイミングでも、
一方を離さなければいいし。
手の形を作ってから押し出す、
このスタンプ型を観察していると、
手の形を作る時間があるみたい。
左手は教科書通りというか、
手の形を作ってからスタンプする傾向にある。
特に親指でスペースを押しながら別のキーを押す、
同手シフトを左手でよく使うんだけど、
これも「ズラシ押し」というよりは、
「先に親指が当たり、次に別の指が当たるような、
手の形を先につくり、手ごと押し付ける」
ような感覚で打っている。
ところが右手はもう少しアドリブが効くらしく、
「指が同時押しの形をつくりながら進み、
打つ頃に手の形が完成している」
ようだ。
なので、右手は、
「前の打鍵の形に手が残っていても、
そこから同時押しの手の形に変えながら打鍵できる」
のに対して、
左手は、
「前の打鍵の形に手が残っているとき、
同時押しの形に一旦クリアしてから、
改めて同時打鍵」
のように、ワンテンポ遅れるみたい。
もちろん、
秒間5打鍵の話なので、
ワンテンポいうてもミリ秒〜10ミリ秒くらいの話だろう。
また、毎回毎回そうなのではなく、
傾向としてそんな感じ、というレベルだ。
結局何が言いたいかというと、
「掴む形で打ってはいない」ってことかなあ。
親指シフトの実際の「肘から先の全部を写した動画」が、
どこにもないから、
親指シフトが掴むような打鍵をしてるかは謎だ。
だけど、出回っているものからは、
「同時打鍵の形をつくり、手首から先を押し出すようにしてスタンプしている」
ように見える。
実際に肉眼で見た綾木さんのものもそうだったし、
「手首は浮かすのが正式」という作法も、
状況証拠が揃っている気がする。
親指シフトは、設計思想としては、
「他の指と掴むのに親指は適している」
という発見があったにせよ、
実際の運用上は、
「掴む形ではなくスタンプ型」だったのではなかろうか。
親指シフトの設計者の神田さんが親指シフトを使ってなかったから、
結局自分で使うものをつくってなかったんだな。
だから実感としてどうしたほうがいいかとか、
考えてなかったのかも知れない。
もし「これが正式な親指シフトの打鍵作法である。
ゆえに速く疲れにくいのだ」
を解説している人がいたり、その動画があれば教えてください。
今のところの僕の認識では、
それは所詮過去の基準でしかないと考えている。
しかし知らない秘密があれば、
それを掘り起こして現代で工夫の対象としたいんよね。
配列界隈に入ってわかったことは、
「配列を変えた人がガンガン書いて、
文筆界隈で大活躍している」わけではないということ。
そうでなくても、
「現実生活で得をし続けている」
感じがあまり見えないこと。
まあ、当たり前になりすぎて、
わざわざアピールしなくなったのかも知れないけれど。
(盛り上がった時は、
配列パズルが単に楽しかっただけ説もなくもないが…)
親指シフトが提案した、
親指による同時シフトはたしかに効率的なのだが、
その後どうだったのか、
という反省会は行われてないのだろうか?
2024年03月26日
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