カナ入力優勝と事前に聞いてたが、すごい決勝戦だった。
自分でも頭の中で打ってみるけど、追いつかねえわ。
(三山羊さんのカナ入力は10kps以上。
僕は5.5kpsだし、かなわないのも当然だ)
でも完璧な大会とはいえない。
改良するべき点を議論しよう。
95%ルールはスリリングさがあって面白いのだが、
カナ入力に不利すぎるルールだと思う。
公平になるように傾斜配分するべきだ。
計算してみよう。
qwertyローマ字の打鍵効率、
つまり「1カナあたりに必要な打鍵数」は1.7、
同様にJISカナの打鍵効率は1.2。
1.7にとっての95%と、1.2にとっての95%は重みが違う。
その重みを揃えるべきだ。
ローマ字にとっての5%の打鍵ミスを、
カナに対しては、5×1.7/1.4=7%にするべき。
つまり、
ローマ字: 95%
カナ: 93%
に、正確性を定義しなおすべきだ。
(この1.7、1.2という数字は、統計的な日本語文章に基づいたものである。
厳密には、お題のすべてで計算したほうがフェアかもしれない)
カナ側が正確性を失ったら、
ほとんど途中で戻せなかったのに対して、
ローマ字はかなりリカバリーしていた。
もしカナ側が93%であれば、
9本取ってるのに諦めなければならない場面
(ここが詰まらないし、不公平だ)は、
もっと少なかったと思える。
算数の問題である。
フェアネスを望む。
また、僕は「何も知らない人向け」に、
テレビとしてやるべきことは沢山残っていると考えられる。
空き時間に隅野さんが毎回解説してくれたりして、
ずいぶん頑張っているとは思う。
でも競技画面がそれを台無しにしているところがいくつかある。
まずkpm表記をやめて、
kps表記にするべき。
1分の競技時間ではない。
息の詰まる秒単位の試合である。
なのに1分あたりの打鍵数を競ってる場合ではない。
秒間20打鍵?!とかのほうが、
この競技時間に相応しいリアクションだ。
ウェザータイピングに金出して、
RTC仕様のものを作ってもらいなよ。
100万円かかるの?1000万円?
相場は知らないが、
kpsに関してはそんなに難しくないやろ。60で割るだけだから。
それよりも、
前も思ったけど、画面が見にくいと感じた。
どこを見て良いのかわからない。
ウェザタイに慣れてる人向けに画面構成するのか、
観客向けに画面構成するのかを考えれば、
「見てる人向け」だろう。
見てる人向けでなければ、
分かってるやつでやる狭い大会にしとけば?って思う。
たくさんの人に見てほしいならば、
たくさんの人にわかりやすい構成にするべきだ。
ウェザタイの中の人を雇うか、
プログラムを買い取り、
RTC仕様に作り直すべきだ。
そのへんの政治的なことは任せた。
僕がやれることは視覚的なデザイン、
つまり「情報の空間的な整理」なので、
やってみる。
まず視線がぶつかり、混乱していると思う。
この競技の本質は格闘ゲームではなく、レースである。
文字は左から右なのに、視線がぶつかってしまっている。
文字をきれいに表示するために、
カーニング(文字詰め)を自動的にやってくれる、
プロポーショナルフォントが使われている。(たとえばiの前後の幅詰めをするなど)
これもおかしい。iだけ速く打てるわけではない。
1文字の大きさをそろえて、タイプライター的にするべきだ。
細かいことだけど、毎回ぴこーんって出るkpmがかなり気になった。
あると面白いけど、これを競っているわけではない。
どんなkpmでもワードを多く取り、正確性をキープしたほうが勝ちのゲームだ。
ということで整理してみた。
左から右へ視線統一するため、
三山羊さんの顔と手元は左右反転させてもらった。
解説は以下。
画面のテイストは変えていない。
配置の仕方や大きさを変えただけだ。
これも視覚デザインである。
テイストを決めることだけがデザインではなく、
視線の誘導や情報の取捨選択をすることがデザインである。
(細かいことだけど、プレイヤーカラーが赤と青になっているが、
リアルフォースのロゴの赤とかぶっている。
赤は避けたほうがよいのではないか。
黒と白、ピンクと水色とかさ)
ざっくりいうと、
この番組のデザイナーは腕が悪い。
あと気になったのが運指表。
これはmiriさんのもの。
1. なぜ右が詰まっているの?
2. 親指〜小指の並びが右手なのに左手エリアにかかってて、わかりにくい
なので、こうするべき。
運指表を初めて見る人が分かるかどうか、
を基準に、
コピペの運指表だからといって改良することを怠るべきではない。
だから、わかりにくく、伝わりにくく、
経験者しかわからず、狭い範囲でしか通用しない。
開かれた大会にするべきだと僕は思うので、
開かれたデザインにするべきだと思う。
2024年03月24日
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