が分かった気がする。
擦れじゃなくて、底打ちや戻りの振動をより感じやすくなり、
それがノイズになってて、
擦れと錯覚している説。
今底打ちや戻り振動を、
いろいろな手段でデッドニングしたり、
はっきりさせたりして、
微調整をひたすらやっている。
そこで分かってきたことは、
「打鍵感をパキッとさせた
(クラッキーで、しかもひとつの分かりやすいコーンという振動)
ほうが、
擦れを感じなくなる現象」
があるということ。
なんでやろ。
左右分割キーボードの、
右をパキッとさせた調整、
左はまだやってない状態、
で触ると、
左の方がステムが擦れた感覚があるんだよね。
なんでや?
細かく観察していくと、
底打ちや戻り振動は、
様々な振動数の振動から構成されている、
ミックス振動であることがわかる。
たとえば鉛を貼ると、
特定の振動数が吸収されやすい。
(デッドニング)
逆に真鍮を貼ると、
真鍮の持つ振動数(高め)が、
ハッキリ特徴を持ちやすくなる。
これらを微調整して、
特定の気持ちいい振動数だけ残して、
あとは殺していこう、
ということを、
どうやら僕はやってるようだ。
逆に、擦れ感とはなんぞやを考えると、
「擦れることによる細かいステムの振動」
じゃないかと思う。
この周波数を感じると、
「擦れてるな」と指が感じるみたい。
で、底打ち、ないし戻り振動の中に、
この擦れと似た周波数のものが残っていると、
擦れてないのに擦れてるな、
と指が錯覚するっぽいんだよね。
ステムとハウジングの間の、
摩擦を直接感じているのではなく、
ステムの振動を拾って、そう感じている説。
ルブが擦れ感を減らすのも、
実際には摩擦を低減しているのだろうが、
ヌチャることで、
余計なビビリ振動を抑止していることも大きいのではなかろうか?
(Tecsee RAWに採用されているHPE素材のレベルになると、
ルブの油すら抵抗力に感じるほど滑るため、
今回はノールブでやってます)
バネを軽くすればするほど(30g以下)、
なぜか擦れ感を強く感じる現象がある。
スイッチのアラが目立つようになる、
などと俗説では言われてきたが、
その正体とは、
バネ自体が振動を吸収できてなくて、
ハウジングの振動の周波数をより感じやすくなり、
その中でも擦れ周波数に近いものも含まれるので、
「擦れてるな」と錯覚して、
感じやすくなるのでは?
という説をとなえたい。
それを証明するのが現在の僕のキーボードの状態で、
右はデッドニング調整済み、
左はやってない、
同じスイッチ同じバネ同じ改造、
1キーの個体差ではなく15キーずつの平均的な感想、
なので、
たぶんあってる。
同様の現象で、
底打ちや戻り振動がパッキリしてればしてるほど、
バネを軽く感じるという現象がある。
これも、バネの揺れ?に似た振動数が重さに感じられて、
カットするとバネがスムーズに行っている感覚になるのでは、
つまり錯覚(というか感覚の混ざり)では?
という説だ。
なにせ秒間5打鍵以上の高速打鍵時に感じることだ。
なので、早すぎて感覚が混ざる
(神経内で分離できてない)、
というのが一番ありそうなんよね。
注意して単発なら分離できても、
ダララララララと書いてる時は、
何が何やら混ざってしまい、
感覚の記憶(感覚そのものではなく、
記憶として混ざってしまう)が、
分離できなくなってるのでは、
という仮説を唱えておきたい。
打鍵感、奥が深い。
僕は打鍵感を触覚のみで考えていて、
音のことは別に打鍵音と分離して考えていた。
音と触覚は別やろと。
ところが音は振動でもあるから、
良い打鍵感は良い打鍵音になるし、
良くない打鍵音では、大抵打鍵感もよくない、
ということが分かってきた。
完全に一対一対応ではないが、
かなりの相関があるっぽいな。
真空中で使わない限り、
空気の震えは打鍵という振動からやって来るはずだ。
つまり打鍵音は打鍵感の表れ、かも知れない。
具体的なデッドニングや増幅のやり方は、
また別記事としたい。
2024年03月28日
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