2024年04月28日

頭の中をぶちまけろ、話はそれからだ

まずは頭の中にある構想を全部外にぶちまけろ。
頭の中でこねているから、
小さくまとまってしまうのだ。

大きなスケールの話を書きたかったら、
頭の中でこねくり回さずに、
いったん外に全部書き出してみることをお勧めする。


つまりは、脳内のキャパよりも、
話のスケールのほうが大きいということだ。

脳内で収まる、こぢんまりした話ならば、
脳内でこねくりまわしているうちに完成するだろう。
それが出来るのは、経験上15分くらいまでかな。
それ以上考えるには、
どうやっても構成を頭から尻まで通したり、
プロットや見取り図を書かないと、
できないと思う。

つまり、
脳内だけで収まりきらない、と僕は考えている。
脳に収まらないだけの話を書くことが、
ほんとうに話を書くことではないか、
とすら思っている節がある。

だから、
構想して思いついたものは、
すべてノートに吐き出してしまうことをお勧めする。
案外、
「同じ場面、似たような場面」のことしかなくて、
必要なつなぎの場面を考えていないことが、
とても多い。

決めになるような大事なシーンのことならば、
何バージョンでも考えるくせに、
それと別の決めのシーンの間の、
微妙な設定の部分とか、
説明部分とか、
頭の片隅にも上がっていないことが、
とても多いのだ。

だから、
「まず全貌を俯瞰する」ために、
全部吐き出すことを、お勧めする。


思いのたけもあるだろう。
構想していて、アイデアが繋がってくることもあるだろう。
それらを全部とりあえずノートにぶちまけておくとよい。
あとでそれらが有機的につながったり、
順番を変えつつも、本質を保ったまま、
別物として降ってきたりするからね。

そして、一番効果があるのは、
脳そのものにだ。
あるアイデアAやBが頭の中にある状態では、
新しいCやDを考えつくことは難しい。
だから、
脳の作業エリアをあけるために、
外に出しておくのがよい。
メモやノートは外部記憶替わりになるというわけだね。
それくらい、
人間が一度に頭の中で考えられる量というのは、
しれてる、と僕は思っている。


とくに僕はキャパが少ないのかもしれない。
小さなことはメモしているが、
全体を見るのに時間がかかったりする。
ストーリーをつくることが得意な人は、
わざわざそんなことしなくても、
自動的につむげるのかもしれない。
僕は無理なので、
何回も全体を俯瞰するようにして、
あいてるところや詰まっているところを、
発見するようにするのみだ。


まずぶちまけろ。
整理はあとでできる。
定期的に頭の中を空にするんだ。

そうしたら、
何が足りないか必然的に見えてくる。
posted by おおおかとしひこ at 01:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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