【薙刀式】人差し指シフトと「い」「ん」が中指であること

以前tkenさんに、
カナトップ3の「ん」が中指下段なのは、
カナ配列として珍しい、と指摘されたことがある。
その時はうまく答えられなかったんだけど、
さっきその明確な理由を発見した。

濁点、半濁点からのアルペジオ用、と僕の無意識は考えていたようだ。



濁点、半濁点は、
薙刀式では人差し指シフト、
つまり、Jと同時押し、Mと同時押し、
と定義されている。

右手操作の方が簡単だから、
濁音、半濁音になるカナの、
ほとんどは左手にある。

すなわち、

じ　で　ぎ
ぢ　が　ど　げ　ぜ
ぞ　ご　ば　び　ぼ
ぱ　ぴ　ぽ

を、右手JないしMと同時押しでつくる。

この時、ここから、「い」「ん」への繋ぎが、
アルペジオになるんだよな。
いK、ん,なので、
右手の人差し指中指の、最強アルペジオになるわけ。

つまり、

じい　じん　でい　でん　ぎい　ぎん
ぢい　ぢん　がい　がん　どい　どん　げい　げん　ぜい　ぜん
ぞい　ぞん　ごい　ごん　ばい　ばん　びい　びん　ぼい　ぼん
ぱい　ぱん　ぴい　ぴん　ぽい　ぽん

がすべて人差し指中指のアルペジオになるのだ。

このうち、もちろん使わないものもあるから、
よく使うだろうものを抽出すると、

じん　でん　ぎん
がい　がん　どん　げい　げん　ぜい　ぜん
ごん　ばい　ばん　びん　ぼん
ぱん　ぴん　ぽい　ぽん

あたりが残る。
これがアルペジオで行けるところが、
薙刀式の優れたところだね。

もちろん、清音の場合では、左→右の交互打鍵だ。

つまり、主に漢語で、アルペジオが生まれやすいのだ。


このために、中指に、「い」「ん」があるわけだ。
同様の性格のものに「う」があり、これはL位置。
中指上段には「よ」があり、
最もよく出る「ょう」はILのアルペジオになっている。

図示するとこういう感じ。

・きてし・　・・よ・・
せけとかち　・゛いう・
ほひはこそ　・゜ん・・

これによって、
゛ょう、゜ょうも、アルペジオになっている。

もっとも、「゛ん」は、J,という、やや打ちづらい運指ではあるが、
最頻出二連接「ょう」に席を譲ってるので、
下段位置、ということになるね。

「よ」は拗音同時押しを考えると、
上段位置が妥当だ。

というわけで、
「ん」は中指下段になっているわけだ。

頻度で言えば、
い、う、んの順だから、
まあ「ん」はここだよな、ってこと。



実のところ、この運指経路を、
僕は最初から考えていたわけではない。
結果的に気持ちよかったから残った、
偶然ぽい。
でもカタナ式と同じ位置の「ん」で、
慣れてたということもあるかもな。

拗音の運指とか、濁音半濁音の運指とかは、
結果的にそこがよかった、
という偶然ぽいな…



「ん」は三大頻出カナで、
ほとんどの合理的なカナ配列では、
FJ近辺に置かれる。

だけど、
「何から『ん』に至る？」を考えたわけではないかも知れない。
「とりあえずホームキーに戻れば、
なんでも良運指」と考えてる可能性もある。

とくに「ん」は、
漢字熟語に多いなーと思ってたので
（全然とか）、
そうなるように組むのはよくあることだ。


「ん」は、
頻度だけではなく、前後で組むべきカナなんだろうな。



ということで、
ようやく薙刀式の「ん」の位置の、
説明ができるようになった。
なんで自分で気づいてなかったんや。笑

「ぶん」のv15以降の打ちにくさは我慢してたが、
これは右手に「ふ」があるから。
じゃあ左手にあれば「ぶん」「ぷん」が楽なのになー、
右手はアルペジオになるのにーなんて思ってて、
気づいた、って感じだ。
（左手に動かせない理由は、「ファ」がJM同時というややこしい運指になるから）