2024年04月08日

【自キ】ケースの力

昨日出舎して、コルネv4を試打してきた。
ケースがつくだけで、
これだけ打鍵感がかわるんだなーと観察していた。


サンドイッチマウントは、
コストを基盤だけでなんとかするための、
電子工作的方法論だった。
なにせこれによってキット価格が1万円ちょいにおさまるのだ。
製造も気軽、買う方もまあこの価格なら、
というコストに関する妥協点だった。

そりゃケースはほしいよ。
しかし金属切削は10万クラスだし、
3Dプリントでも2万ですむかなくらい。
だから、
ケースなしが自キのデフォだ。
もし自キが最初からケース付きだったら、
キット4万、スイッチ+キーキャップこみで6万くらいになってたはずで、
ここまでの熱量は生まれなかっただろう。

だからサンドイッチマウントは、
コスパの点で有効だった。
コストを半分以下にしたわけだし。


でもね、
横からホコリ入るし、
水に弱そうだし、
すぐバキッといきそうでさ。

やっぱすぐにケースは欲しくなるよね。
MiniAxeをはじめてつくった時は、
初手で木製ケース作ったくらいだものね。
まあそのへんも「自作」だろ、
ということでこの界隈はごまかしてきたわけだよね。

それが、
恐らく最も数の出ているコルネに、
ついにケースがついた。

なんと射出成形ですって。
金型に1000万かかるやつ。
つまり、それだけ販売できると踏んだんだな。

メカメカしいOLEDは消えた。
故障の原因になると踏んだのだろう。
LEDはアンダーグロウは少なくとも消えたはず。
半田付け初心者の鬼門であるから、
なしにしたのも英断であろう。

そしてしかも半田付け済みモデルも売るってさ。
これはすごい。

つまり金で殴れば、
コルネの完成品が安定的に供給できるチェーンが、
出来上がったということになる。
もちろん家内制手工業レベルだけど、
自作キーボードがついに工業になったのだ。


じゃあその打鍵感はどんなもんじゃい、
と叩きにいってみたわけ。


僕はコルネv3のケースを自分で作った。
その時はいつもの、側面だけをつくって、
ボトムプレート生かしの構造になるタイプだ。

今回のケースは、側面と底面が一体化しているタイプ。
PCBのマウント方法は不明。
簡単なケースマウントかな。
フォームやらなんやらの改造キットも豊富で、
「いい打鍵感」を理解するのに最適なキット。

で、思ったことは、
「底面が残響板になる」ってこと。


ボトムのゴム足は外周にある。
つまり、ピアノでいうところの残響板が一枚ある構造だね。
この板が一枚あって、共振することで、
音が増幅する仕組みだ。

これを止めたければ、板の自由振動を止めればよい。
つまり、真ん中にゴム足をつけるのが手っ取り早そう。

そして、音とは振動でもあるので、
打鍵感への影響もあるのだな。

クリオネスイッチがついてたけど、
その打鍵感の後半の自由振動をうまく増幅して、
抜け感が出ていたように思う。

単に押して戻るんじゃなくて、
コン、をコーン、って感じに響かせる役目。

これによって、打つと気持ちいい、
が実現できていた。


なるほど、ケース、奥深い。


choc版も触ってみた。
感想は同じくだ。

ただしchocスイッチは相変わらずへぼい。
lofree ghostが装着できるのが今回の売りなので、
それ版を打ってみたが、
アルミボディの剛性がないぶん、
lofree flowに負けている感じ。
まあ、じゃあアルミボディ量産せえ、ということになってしまい、
またハードルが上がってしまうがねw


最近ずっと打鍵感の改造を試みているのだが、
ボトムプレートが残響板になり、
抜け感を作っていることはなんとなくわかってきた。
その振動を何かで抑えると、
振動が抑制できて、打鍵感が変わることもわかっている。

ということは、平面でないボトムをつくると、
また全然変わるってことだよな。

もちろん、材質によっても振動の共振が変わってくるだろう。
むずい、としかわからん。



ということで、
これから自キ始める人は、
コルネv4でいきなりエンドゲームだろうな。
これ以上やるには、
相当カスタムしないと難しくて、
上級者(マニア)しかついてこれないよなー。
posted by おおおかとしひこ at 14:02| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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