まだ忘れたわけではたいのだが、
根本的な問題が一つあり、
少なくとも現行スイッチでは不可能だ。
キー下のスイッチ干渉の問題である。
薙刀式でこんなキーボードがあったら、
と妄想してる人がいた。
https://x.com/petzval/status/1777914023667015784
この形は理想なんだけど、
現実には不可能だ。
横に押す親指キーは、キースイッチ方向に沈む。
それが、Nキーを鉛直下に沈めた時の受けであるスイッチと、
干渉するからである。
MXスイッチは、
縦横14mm×高さ約15mm(ステム部を除く)。
キーキャップの厚みが0としても、
押下は4mmあるので、
ステム高さは19mm。
つまり、指が触る面から、
19mm奥まで14mmの角柱が埋まってる計算だ。
ロープロのchocを使えばなんとかなりそうだけど、
今のところMX系を超える打鍵感のchoc系はない。
lofree ghostに可能性はあるが、
まだ可能性を切り拓いた段階だよなあ。
Nの下に2センチ埋まってる何かに対して、
親指を横に押す面から2センチ埋めると、
ぶつかるのは必定だ。
これを避けるために親指キーを外に出したものがあるけど、
指を広げて打つことになり、
イマイチなのよね。
大西さんのおさかなキーボードは、
Gateronロープロ(と同じフットプリントのNuphy)を使って、
まったく別の空間にスイッチを収めた設計だ。
だけど親指が高くて僕には合わなかった。
難しいんだよな、親指位置。
僕の設計した3Dキーボード「静」は、
親指キーがNより下にめり込んだ、
オーバーハング設計である。
だけどchoc採用なので打鍵感は全然だ。
スイッチ同士の干渉は、
全く別の薄いスイッチ登場まで、
物理的に解消しない。
なので、
今のところ3Dキーボードはあきらめている。
希望があるのは、ドームキーキャップの形に、
球形をつくるやりかたかな。
これなら干渉は緩やかになるはず。
ただそれが理想の手の形かは、
やってみないとわからないところだ。
家に3Dプリンタがあれば、
ガンガンぶん回して試作するんだろうな。
FDM方式なら積層痕はあれどランニングコストは安いし。
今のところ1試作1万円以上かかるので、
月1回くらいですんでるけど、
やり始めたら本業に影響しそう。
2024年04月10日
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