よく整理されている。
いろいろな速度と配列の評価基準
https://jorge-chang.hatenablog.com/entry/2024/04/14/022002
補足をしたい。
作者がその配列において限界まで引き出してるかは、
必ずしも真ではないと思う。
新下駄、kouyさん、
いろは坂、めんめんつさん、
かわせみ配列、Semialtさんは、
その通りだけど、
その他は別にそうでもない。
飛鳥配列は作者Rayさんだが、
実際にスピード記録を出しているのはtomoemonさんだ。
月配列は作者不詳(2ちゃんねるのため)だが、
記録はZFさんだ。(作者の可能性は0ではない)
親指シフトの作者は富士通の神田氏だが、
彼は結局親指シフトを使っていない。
(初期に使ってて、その後手放したかは不明。
証言求む)
記録を出しているのは、当時のオペレーターだ。
(タイプウェルに限ってはタイパーのorihさん)
当時は原稿を書く人(手書き)と、入力者(清書者)は異なった。
タイプライターもそうだったが
(ヘミングウェイはタイプライターで書いた最初のアメリカ人作家のはず。
それくらい、自分で打鍵することは変人であった)、
コピー打鍵によるスピード競争は、
この時代背景の影響だ。
僕が「創作文スピードコンテストをやれ」などと無茶をいうのも、
もはやキーボードは他人のものを写すものじゃないよね、
という現状を反映させようとしてるわけ。
もっとも、裁判や国会の議事録の、
速記記録はまだ存在する。
これ最近まで手書きだったけど、
キーボードが解禁されたはず。
議事録まとめなどにも使われるから、
キーボードは100%自分の言葉を書くものではない。
なので、
キー配列では、コピー/創作の想定使用用途を明記するべきだと、
僕は考えている。
薙刀式が「物語を書くための配列」と、
メイン使用用途をコンセプトとして明言してるのも、
そのためだ。
それ以外の用途は保証しないよ、という言い訳でもあるが。
まあ、もちろん、
キー配列にそんなに違いがあるのか、
なんて初見ではわからない。
そして、ある程度習熟してしまえば、
ある程度はどのようにでも使えるから、
文句の出る部分でもないとは思ってるけどね。
逆に短文コピー打鍵専用配列なんてあるんかね?
TWW配列がタイプウェル専用配列として開発されたが、
その成果は寡聞にして聞かない。
なので、結局個人の技量のほうがウエイトが大きいのだろう。
話を元に戻すと、
薙刀式の作者である僕は、
6年ほどバージョンを変えながら使っているが、
今のところ薙刀使いの中では最速のようだ。
けれど指の力は大したことないので、
もっと速い人がやれば、
もっと行くんじゃないかと思っている。
なので薙刀式の上限の見積もりはあまりやってない。
タイプウェルの動画を見てると、
秒6.5カナくらいまでは行きそうで、
その先は無理かも(センターシフトあたりが足を引っ張りそう)、
とは思っている。
長文においても、
一時間5000字を超える脳味噌の人が習熟すれば、
一時間7500とか行くかも知れない。
実際、長文においては、
昨日議論してた、脳から出る速度が、
気持ちよさを決めていて、
とはいえそれと結果的文字速度は、比例してないし。
補足2。
「書いたことが思考に影響を与える」
というフィードバックループが存在する。
そのうちルーチンで決まったものは、
手癖になってることもある。
あることを考え、手を動かしたことで、
次に考えるべきことを、
手が先行して書き始めている、
という現象は、
物書きならばふつうに体験していることだ。
逆に、文章を書き慣れていない人は、
これがあることを理解できないかもしれない。
先に手が動くなんて気持ち悪いと思うかもだ。
だけどスポーツではわりと普通にありそうだ。
勝手に体が動いて処理してしまうことは、
たくさんの分野でありそう。
手慣れた町では、
「あそこへ行こう」と明示的に思わなくても、
どこかへ行ったついでに足が勝手に向かってることがあり、
「あれ?どこへ行こうとしてるんだっけ、
ああ、あそこか。まあいいや、行くか。ちょうど行きたかったし」
なんて思考があとで許可することも、
よくあるのではないか。
そんな風に、
「手が先行する」ことは、
ものを書く上でよくあることである。
いつ現れるのか?
意識で100%制御してる、
書き初めではあまりない。
途中にいい感じの集中になり、
アルファ波が出るような時、
手が先行する時があるね。
これは、僕の最も慣れた手書きでは普通だし、
それがqwertyでは現れないことに僕は業を煮やして、
カタナ式、薙刀式をつくった。
カタナ式で手が先行することはあまりなかったが、
薙刀式ではわりとある。
何が言いたいかというと、
思考→手だけではなくて、
手→思考になることもあるわけ。
手が先行して書き始めたが、
思考がそうじゃないとダメ出しをして、
また手が書き始めることだってある。
書くとは書き直すことである、
という格言もあるが、
そんなことを手書きや薙刀式ではしょっちゅうやってるね。
つまり、こんな複雑な脳と手の関係がある以上、
リニアの足し算での速度は定義できないだろうなー、
と僕は思ってるわけ。
やなので、
「脳からツルッと文章化できる速度」
という、手書きの感覚に近い基準で、
ものを考えたいなあと思っているわけだ。
実際、このようなことを言及してる配列作者は、
たぶん僕以外にいなくて、
それって脳のタイプや書き方のスタイルが、
全然違う可能性がある気がしている。
物書きだって色々いるから、
「は? 手が先に書くわけねえだろ」という人もいそうだしな。
物語を書く人がよく経験する、
「キャラが作者の手を離れて勝手に動き、
ストーリーの予定が狂ってしまった」なんてのも、
それを経験した人としてない人がいる。
してない人から見たら、
オカルトやんけ、と見えるだろう。
しかし多くの作家が自動書記状態があった経験を述べているから、
このこと自体は存在していると思うよ。
ただ、全員にはないわけで。
じゃあ、どんなタイプがあり、
どんな配列がいいのか?
は、僕は答えが出なくて、
相性があるから探してね、しか言えない。
とても熱心な研究家、しかも脳のタイプが違う人が集まり、
色んな配列を試してタイプわけしないと、
全貌は明らかにならないだろう。
それまでは、個人がこのような発信をして、
○○配列は○○なタイプと□□なタイプが行けるが、
☆☆なタイプは合わないっぽい、
なんて例を溜めるしかないだろうね。
新配列たちはまだその段階だと、僕は考えている。
だから僕からは、
qwertyクソ、JISカナクソ、
月合わない、新JIS微妙、
下駄配列悪くないが気に入らない、
親指シフトダメ、
飛鳥可能性を感じたが難しくて挫折、
新下駄も良さそうなのに指がついていかない、
TRONまったく指が合わない、
カタナ式いいぞ、
薙刀式が一番しっくりきてる、
と、
報告するのみである。
これほど、脳内の描像と、配列のタイプを記録してるのは、
あんまり見たことがないので、
僕は知りたいのだ。
僕が発信してることは、
暗いと不平を言うよりも進んで灯りをつけましょうの精神で、
俺の知りたいことを教えてくれ、
少なくとも自分はこのようだ、
ということが多い気がする。
しかしなかなか知ることは出来ないのだ。
そう言われれば私はこのようである、
と誰かアンサーして欲しいのだが…
議論がとっ散らかるので、
あくまで補足でしかない。
件の記事のモデル化で、
うまく整理できるならそれでもヨシだ。
モデル化で切り捨てられるところがあるのはしょうがなく、
モデルが適用範囲が広く、現状をよく再現できるなら、
多少の切り捨ては善なので。
一年単位でやったのは、
僕はカタナ式と薙刀式のみなので、
その範囲でいえば、
半年〜一年で、
短距離コピー打鍵変換なし秒4カナは行くんじゃないかな。
他のカナ配列でも十分行くと思う。
あとは相性だよなあ。
qwertyでは無理か?
行く人もいると思う。
だから相性としか説明できない部分が大きい。
空手でUFC優勝したら、
その人が最強なのか、空手が最強なのかは分からない。
UFCで優勝する確率が高いのは総合格闘技だが、
総合格闘技の強い人を空手の人が破ることもある。
方式の優劣、個人の優劣、試合の形式を決める方法は、
いまだに確立されてないといえる。
これは、車とドライバーと試合形式
(整備されたコースで何周、公道で、峠で、ゼロヨンなど)、
作家と万年筆と文体、
などと同じ議論だと思うのだ。
配列や車はスピードの数値が出るため、
一見客観的に見えるのよね。
2024年04月14日
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