一部合理性があることは認めるが、歪だと思う。
左手が左に傾いていて、右手が右に傾いている開き型ロウスタッガードや、
その逆の左手が右に傾いていて、右手が左に傾いている、
シンメトリースタッガード(閉じ型)や、
全部が右に傾いているロウスタッガードを、
想像したことがないのだろうか?
あるいは、
二重にロウスタッガードになっている、
TreadStoneのようなものもある。
QWERT YUIOP
ASDFGHJKL;
ZXCVB NM.,/
のように、
上段、下段が対称に外にずれて、
><みたいになっているものだ。
これをキーの方向も回転させて、
上下に曲線にしたものがWillow、
逆カーブにしたものがArkarsha。
これらを使った上で、
あらためて左ロウスタッガードがよい、
というならばその議論を聞いてみたい。
実のところ、
qwertyローマ字を格子配列で打つと、
かなり気持ち悪くて遅くなることが知られている。
また、カラムスタッガードでも同様の報告がある。
これも慣れの問題という説と、
実はqwertyローマ字は、
左ロウスタッガードで最適化された配列だから、
という説がある。
僕は後者を主張している。
細かいところはよくわからないが、
格子配列でqwertyを打つと、
よくないところが増幅される気がする。
逆に、ロウスタッガードによって、
qwertyの欠点が隠蔽されているともいえる。
同指縦連とかも、斜めになってることで誤魔化されて
(手首の回転を使える)、
コラムスタッガードでの指の力のみの同指縦連よりも楽になるだろうし。
これらの長所が良いから、
ロウスタッガードがよいというか、
短所、すなわち左右の非対称で疲労の蓄積の仕方が異なるなどで、
ロウスタッガードが良くないというかは、
その人の主張次第になってくる。
僕は、
ロウスタッガードにもいいところがあるかもしれないが、
それは欠点より遥かに小さく、
ロウスタッガード×qwertyをまるごと捨てれば、
その領域はとても小さなゆりかごに過ぎなかったとわかる、
と考えている。
それくらい、
物理配列と論理配列には色々なものがあるので。
ロウスタッガード×qwertyが覇権を取ってるのは、
最高にすばらしいからではなく、
まあまあ良いからに過ぎない。
もっと悪ければもっと早くに反乱が起きただろうが、
たまたまわりとマシだったのだ。
だがよくよく考えるとそんなに良くはないな、
と思った人たちが、
今冒険の旅に出始めている、
というのが現状だろうか?
自キをやるからといって、
その冒険を必ずしもしない人のほうが多いのは、
やはりビビってるのかもしれないね。
なんならカスタムキーボードという、
パーツを選びに選んで、
ロウスタッガードを最高の打鍵感にする、
という沼もあるくらいだ。
(平気で10万20万かける世界)
僕はそれも含めて自由だと思っている。
しかしロウスタッガード×qwertyは、
格子配列×薙刀式に比べて、
手を痛めるし、思いを速く外に出せない、
欠陥品であると思う。
まあ人間、慣れたもののほうがマシという人もいる。
ロウスタッガードが良いというのは慣れだと思う。
格子配列に慣れた僕にはすでに心地よくなく、
不快な物理配列だ。
もちろん格子配列にもいい面があり、悪い面がある。
なので僕はそれを3D化して、
別のいい面と悪い面へと移行している。
僕は物理配列も、
色々触れて選べるべきだと考えている。
幸い、秋葉原の遊舎工房では、
様々な物理配列に触れるので、試す機会としては最適だ。
年何回もある自作キーボードイベントでは、
さらに多様性のあるキーボードに触れるし、
ロウスタッガードだけで凝り固まるのは勿体無いと思う。
今まさにキーボードは戦国時代である。
Windowsが出て以来、
一つの形式にしばられたものが、
ようやく自由に最適化を探求できる時代になったのだ。
このカンブリア爆発は、
いずれ淘汰の段階に入るだろうが、
その時にロウスタッガードがまだあるかすら、
分からないと思う。
2024年04月14日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック