2024年04月19日

【薙刀式】打鍵姿勢のこと

人間の体は水平垂直を保つように出来ている。
骨同士が曲線でつながって、
結果まっすぐを紡ぎ出している。

これに逆らうと、無理をして疲労する、
と考えられる。


Twitterから。
> Claw44の左右の幅を広げすぎてデスクに収まらず、小物などを置く場所として延長した棚に右側を置いている。
> これの高さがほぼPCデスクと同じなのだが2ミリくらい高い。
> 「2ミリくらいいいだろう」とずっと無視していたが入力時右だけ違和感がずっと拭えなかった
> そこで数日前から左キーボードに2ミリのゴムシートを引いて左右の高さを均等にするようにしたら、
> 違和感がなくなり気持ちよく打てるようになった。
> ブラシーボ効果なのか、それとも僅か数ミリの高さの差も体が感じるというのか

指の感度は紙一枚を見分けられる
(コピー紙1枚か2枚かは、大体わかる。
触っただけでわからなくても、擦れば大体わかる。
つまり「動かす」ことでわかることもある)。

2ミリを体が検知した、というよりも、
右が高く回転がかかることで、
背骨の垂直が阻害されて、
緊張がかかってたんじゃないかと思われる。

マリリンモンローは、
モンローウォークと呼ばれた、
独特の腰振りを生み出すために、
わざとハイヒールの左右のどっちかを短くしたそうだ。
そこで不安定なものをつくり、
わざと危うい歩き方をして、
男子に注目を浴びていたらしい。

これは不安定の極みなので、
その逆をするには、
左右均等で自然体になるような、
姿勢が大事なのだと考えられる。


また、人間の姿勢というものは、
長時間同じ姿勢でいられない。
感覚的には10〜15分同じ姿勢でいると、
少し重心をかえたり、動かしたくなる。
足を組んだり、座り位置を変えるのは、
それを無意識にやっているそうだ。

膝上キーボードシステムを長い間研究してきたが、
「足を組めない」という最大の欠点で、
もういいや、と諦めた。
(しかし薙刀式のこれまでの最高速、
1980字(変換後)/10分は、
膝上キーボードで出されたのよね…)

たとえばいまだに畳の上で打つときは、
あぐらを組んだ上で膝上お盆システムを使ってるんだけど、
10〜15分で足が痺れて来るのよね。
そのたびに足を伸ばして、伸ばした足の上で打つ羽目になる。
で、それも疲れるからあぐらに戻す。

姿勢を一つに固定することは、悪だと思うのだ。


だから、
僕の今の所の結論は、
自然体で無理な力がかからないことをメインにしつつ、
ある程度の範囲内で自由に寝返りが打てること、
という二本柱であるべきだと考えている。

全関節が緩み、
どの筋肉にも緊張がかからない、
理想的な姿勢が存在するかは不明だが、
適度に負荷を分散して、
ローテーションできれば現実的な理想になるのでは、
と考えているのが現在地。



手首、肘をどう固定しつつ緩ませるか、
肩や首はどうか、腰は、膝は、
などを全身で考えなければ、
理想の打鍵姿勢は出てこない気がしている。

膝や足首については、
足裏がぺたっとつくほど低い椅子が僕は好み。

足裏がついてないと、
すぐに足を組んでしまうっぽい。

机から懸架式で、水平面に置く、
キーボード空中庭園「バビロン」は、
前腕は水平になるものの、
肘の固定場所がなく、
それによって疲れていた。

最近開発した、懸架式なのだが、
チルト角9度で手前に傾斜した面をつくる、
「斜めバビロン」だと、
肘が胴体付近で固定もできるし自由に動かせるしで、
今の所の最適解では?
と考えている。


これは、長いこと(数時間)座り続けるための、
タイピングのベスト姿勢とはなにか?
の研究である。
もうちょっとまとまったら、
どこかで整理するかなあ。

エルゴノミクスは、こうした動的平衡について何も言ってない。
ずっと静的平衡の話ばかりだ。
エルゴノミクスが開発されてはすぐ消えるのは、
人間は寝返りする生き物であることを、
忘れてるからだと思う。
posted by おおおかとしひこ at 17:48| Comment(2) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
2024/5/22放送のNHK「明鏡止水 武の五輪」二足歩行を極める、の回(↓全て見るにはログインが必要ですが)
https://www.nhk.jp/p/ts/4VK9LM36J8/
こちらでナンバ術の誤解を解くという話の流れで
ピアノの演奏にナンバ術を応用している事例が紹介あり、
姿勢の考え方に何かヒントとなるものがあるかも的なお知らせです。
↑の番組では"歩く"で骨盤と胸郭の連動だそうですが、
↓の動画では"座る"で骨盤と鳩尾に着眼してるようです。

座った作業扱いはこちらの方が何かヒントになるかもな動画。
https://www.youtube.com/watch?v=l3W8WxrYmfs

実は動き続けることが、最適解だったりしますかね…
Posted by aco at 2024年05月23日 00:47
>acoさん

骨盤と肩甲骨の連動はナンバのコツではありますが、
それがタイピングまで応用できるかはなんとも言えないところですね。

ちなみに僕は普段は大体ナンバで歩いてるので、
勝手にタイピングもそうしてる可能性は高いです。
太ももや股関節が凝ることもあるので全身を連動させてるんでしょうが、
同じ姿勢で打たないために、
足は勝手に組み変わってたりしますね。

ただ、運動に最低な姿勢が、
創作に最適な姿勢か?
という問題もあり、
運動しにくい体勢(身体に負荷をかける姿勢)のほうが、
アイデアが出るんじゃないか説もあります。
ひねる、ねじるなどの「絞る」をやった方が、
アイデアが出やすいのは経験的に確かです。
Posted by おおおかとしひこ at 2024年05月23日 01:50
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