2024年04月25日

【薙刀式】なぜ海外では分割ミニマルキーボードが流行らないのか

日本は特異的に流行ってる方だ。
海外ニキの関心はかなり低い。
ai03さんの調査では、10%程度しか関心がないそう。
なんでや?

二つあると思っている。

・標準運指+ブラインドタッチで打ってないから
・不器用だから、レイヤーがわからなくなる


・標準運指+ブラインドタッチで打ってないから

日本でロウスタガや分割を敬遠する人の話を聞くと、
「Bが右側に欲しい」とか、
「TYや6が両側に欲しい」とかある。
つまり標準運指をマスターしてないから人がかなりのパーセンテージでいる。
一念発起して、
これを機会にマスターしようとしたのに、
やっぱり無理だったと、
分割を手放す人すらいる。

つまり、「運指を矯正する」ことは、
人にとってかなりストレスなことがわかる。

辛い抜け道を通って新しい未知の世界に行くよりも、
現実の泥沼にいることを好むのだ。
俯瞰すればおかしな話だが、
その人目線では、その人から見た楽しか選ばないのが、
人間の習性なのだろう。

まあ、運指の矯正がどれくらい大変なのか、
一度もやったことがない人が見積もれないから、
「先の見えない不安とストレス」への、
耐性がない人は大変だろう。

僕は歯を矯正したことがないけど、
あれも相当ストレスなんだろうなと思う。
毎食事後丁寧に歯を磨かないと、とも聞くし、
付けてるだけのストレスじゃないからね。

先の見えない、それを耐えるには、
よほど現状が嫌か、未来が見えてる時だろう。

標準運指は、先が見えてないと思うな。


そしてそもそも、
ブラインドタッチができる人が、
どれくらいいるんだろうね?

多少は出来てもあやふやなところあるんじゃない?

その不安がある以上、
運指矯正は、ストレスが大きすぎるのでは?
と思う。


逆に、簡単に乗り換える人は、
基礎のブラインドタッチと標準運指が身についてる人か、
適応力の高い人だろう。
それは、10%以下ということさ。


・不器用だから、レイヤーがわからなくなる

レイヤーの概念こそが、
100%キーボードを40%に圧縮する、
最高の考え方である。

だけど頭でそれを理解しても、
実際に運用するには、
かなりの慣れが必要だ。

そもそも日本人には器用な人が多いし、
そういう教育も行き届いているけど、
外国人にはハサミで紙をうまく切れない人もいる、
と聞く。
そこスタートだとすると、
「親指でレイヤーキーを押しながら別のキー」を、
「見ずに行う」というのは、
かなり難しいんじゃないかと思うわけ。

そもそもブラインドタッチが出来ないのも、
そうした不器用さと関係してるんじゃないか、
と思う。

もっとも、
自作キーボードやるくらい、
器用で標準運指バリバリの人もいる。

しかしそれは全体の10%以下ということのようだ。



さて、
では、なぜ外国ニキには人気も関心もない、
分割ミニマルキーボードが、
日本では人気なのか?

一つには、国民の基本的な器用さがあると思う。
「親指の押しやすい位置にレイヤーキーがあり、
それを押しながらホームポジションから近いところを押せば、
遠くのキーを押さなくて済むぞ」といえば、
「それは便利そう」と、
自分の中で見積もれる程度には、
日本人は器用だ。


そしてここからが本題なのだが、
「日本人にとって、JISキーボードの出来が悪いから」が、
日本人特有の事情だと思うわけ。

qwertyローマ字の運指効率の悪さ、
BSやエンターや候補選択のためのカーソルの遠さから、
日本人は母国語を書くために、
何重もの不条理をマスターしなければならない。
これを標準運指で使ったとしても、
小指は悲鳴をあげるし指はバラバラになるしで、
とても完成された合理に思えないわけ。

他方、変換無変換の、親指キーの便利さは体験してるから、
「親指を活用すれば便利だぞ」といえば、
体感的に理解できると思う。

それは、JISキーボードの、
親指の活用が不十分である欠陥だと僕は思う。


というわけで、
分割ミニマルキーボードは、
JISキーボードより日本人にやさしいのだ。
(ただし標準運指のマスターという基礎は必要)

だから、日本では分割ミニマルこそ、
ニッチで猛烈に需要があるのだ。

(メーカーが出さない理由は、
そもそも標準運指のマスター率が、
全体の3割を切っているからだ。
商売にならんのよね)




さらにいうと、
qwertyローマ字の運指は、
ロウスタガの方が有利という説が有力だ。
だから、
分割にしたけれど、それほど効果がなかったよ、
と出戻る人も一定数いる。
分割ミニマルのメリットと、
非ロウスタガでqwertyを使うデメリットが、
拮抗するんだね。

というわけで、
そもそもqwertyローマ字をやめようぜ、
というのが結論だ。

薙刀式を使うべきさ。



外国ニキは、
これらの議論をすっとばして、
母国語を打ててるのだろうな。

とはいえ、そこまで器用じゃないから、
それをやるメリットが見えてこないのだろう。

日本人もそうだ。
薙刀式を使えば別だけどね。
どういう天国があるかは、
動画に示した。
posted by おおおかとしひこ at 14:28| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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