Twitterから。親指シフトの話。
> 新しい配列での入力、1分に1文字みたいな世界観だったのが、数秒に1文字ぐらいの世界観になってきた。親指シフトにまだ慣れないけど、拗音や濁音を同時打ちで素早く入力できるのはとても体験がいい
こんなの辛すぎる。
よほどの覚悟じゃないと続けられない。
これでは合理的なカナ入力の良さを味わう前に死んでしまう。
薙刀式の練習法は合理的である。
高速アルペジオの世界を初手で味合わせて、
まず最高速の世界を体験させる。
それが「ある」「ない」「する」だ。
それぞれJI、MK、OI。
JIの「ある」ならば、
初手から秒4回、秒8カナは打てる。
遅い指の人でも秒5〜6カナはいけるでしょ。
JIJIJくらいでいいし。
最終的に全てがこの速度に到達するわけではないが、
まずは最終目標を初手で体験させるデザインになっている。
100m走を始める人が、
擬似的にも、最初に9秒台の世界を体験する感じ?
このイメージがあれば、
それを信じることはできると思う。
少なくとも自分は特定の単語に関しては、
目標以上のペースで打てるぞと。
しかもそれが、
日本語でよく使う、ある/ない/するだから、
それがいいわけよ。
薙刀式の設計思想、
よく使うフレーズをアルペジオに仕込む、
ということを真っ先に体験できる仕組みだ。
この時の驚きが大きいほど、
この時の楽さがわかるほど、
これを基準として薙刀式を見てしまう。
最終形はこうなんだな、
それに今足りてないのは○○だ、
みたいに相対化しやすいと思ったわけ。
薙刀式は8レッスン程度のマニュアルを用意している。
第一印象がうまくいけば、
あとはそれをゴールイメージとして、
その感覚を全キーへ広げていく感じだ。
もっとも、初手の最速アルペジオには、
他のどの運指も敵わないけど。
1分1カナなんて論外でしょ。
せめて乳児の速度で打てないと言葉にならないでしょ。
言葉をどうやって覚えたか、
言語をどうやって覚えたか、
覚えてないのかもね。
「まず限られた言葉だけでなんとかすること」
だったはずだよね?
50カナ全部知らなくても、
言える言葉、書ける言葉がたくさんあった。
ママ、パパ、マンマ、
くらいでまずは始めたはずだ。
英語だってとりあえず26文字覚えるけど、
qやxが書けなくたってすぐに困らない。
I love youとかthank youとかで、
まずはなんとかするはずだ。
だから、その状態に応じた、
文章(まともな文章ではなく、
限られた単語だけの会話だろう)を、
練習するべきだ。
乳児が日本語を覚えたことと、
中学生が英語を覚えたことと、
大学生が第二外国語を覚えたことと、
同じ過程が合理的だと思う。
漢字だって徐々に書ける字を増やしてったはずなのに、
なんでカナ配列のときは、
50カナを先に覚えようとするんだろう?
自分なら50カナ覚えられるとでも?
過信してるか舐めてるかのどっちかだ。
適切ではないという意味で。
1分1カナ、1秒1カナは、
全カナを暗記して、
それを一々引き出しているレベルだ。
お前は乳児に50音を覚えるまで発言を封じるのか?
親指シフトをやるなら、
JKがとき、シフトがおの、なんだから、
とき、ときの、ときどき、ドキドキ、
きときとの、ぎとぎとの、
のき、木戸、乃木、おと、どおどお、
おき、荻、トキオ、おののき、
音と おどおど、どの、との、のど
なんかをまず練習するのだ。
僕が親指シフトをあまり評価してないのは、
ここに現れる単語が、
日本語で代表的な単語じゃない点だな。
薙刀式で比較すると、
JKがあい、シフトがのもなので、
あい、ああ、いい、もの、ものの、あの、あいの、モア、
芋、いいの、
などになる。
モアと芋はよくわからんが、
それ以外は日本語の重要パーツだ。
まず言葉を発することが快感にならない限り、
言葉を発し続けるループには入らないだろう。
この苦行の末、仮に親指シフトをマスターしても、
それが達成ゴールになってしまい、
毎日2000〜5000字の文章を書くことはあるまい。
修行が目的化してしまう。
配列など目的のための道具だというのに。
僕が親指シフトに批判的なのは、
そこまで合理的な、
言葉と運指の結びつきがないことだ。
薙刀式は親指シフトよりずっとずっとモダンだから、
そんなことまで考えてつくられた配列だ。
親指シフトに挫折したら、
薙刀式へいらっしゃい。
マスターの簡単さだけは、数々の証言があるよ。
記憶負荷が最小クラスのカナ配列だし、
そもそもこんな風にデザインとマニュアルがすぐれている。
2024年04月27日
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