2024年04月28日

【薙刀式】新配列の練習方法: 月林檎編

どの新配列を学ぶにしても、
共通の方法論がある。

適当にやるよりも効果的なので、
これを知らない人は原則を覚えておくべきだ。

ちょうど月林檎配列を練習中の人を見かけたので、
原則とともに例文の作り方を示してみよう。


新配列は、旧配列よりも合理的だ。
だからその合理を練習して身につけるべきなのだ。

分かりやすい合理は、
メジャーカナが単打に、マイナーカナがシフトに、
メジャーは中段に、マイナーは上下段に、
であろう。

これはどの配列でも原則としている。

その他、配列特有の合理
(シフト方式やアルペジオなど)は、
それぞれで練習すれば良い。


月林檎を例に解説してみよう。
配列図は以下。


 せこょらさ やす゛んゃー
きれしてとく はかいうるっ
 ちよにのゅ なたおめつ

E(ょ)後置
 ぉぃ_けろ ほね_みぁぅ
 ふ_ぬり。 、あまえへむ
 _ゎ_もひ そをわゆぇ


【1 単打、ホームキー】

まずホームキーを見よう。

 れしてと   かいうる

伸ばし部は無視した。
まずこの8文字を組み合わせて練習する。

いう かう かい いる うる かいる
して とて とれ しれ てれ とし
してる している うてる しる うれる
とれる いれる かれる てれる として
かてる うるとして てい ていと
ていうか しいれ しれてる しれている

などなど、日本語をこれらだけでつくる。
アドリブでやってもよい。


【2 単打、中段】

きれしてとく はかいうるっ

人差し指伸ばしが2、小指伸ばしが2増える。

きれる とく くる いく
としては とは はかい はかる はれる
はいはい はっと はきはき はくしき
っていう かっと といって
れきし してき はかいてき とくして


【3 単打、中上段】

 せこょらさ やす゛んゃー
きれしてとく はかいうるっ

組み合わせが増えてゆく。

られて られる されて される
しんてん しょう じょう でんき
しんじん する しゃく じゃく
これ これら これが これがいる これがする
やらせる させられる やく くやしい
くやしがる ざせき きせきてき
としてこうする とすると すいすい ずんずん
じゃすと ぎゃく ショート ぎゃー
カード ルート キー ハート ハードル
ドル箱 ばんばん 全然 ガンガン
ざっと でっていう ラッキー すかすか
すくすく バズる これはいく
してはすると こうすると 高校生 光合成
反省する 万歳する やってる さらさら
時々いる ざっとこうする

まあ適当に考えてやってるだけだ。
こんな感じで、思いつく言葉をどんどん組み合わせて打っていく。

加速度的に増えていくことがわかる。


【3 単打、上中下段】

単打の仕上げだ。

 せこょらさ やす゛んゃー
きれしてとく はかいうるっ
 ちよにのゅ なたおめつ

このことが このことは このことさ
ない なのだ だな これには ここに
これからの これからさきに
したいこと しないこと 大体の 大体で
なくなることが 命名 説明 めったに
つめたい つかってないよ
してないよ このように このような
ちょうし しょうちょう こちらの
ちゃくちゃく 土地の 散らして ちらしずし
縮んで 続く メイド イメージ ダメージ
ダメージジーンズ なったことがない
なんでかしらない 淡々としている
おっとっと おのおの 多い 多いから
おっさん おずおずと 奥めいた
遠い音がするのに 冷たい死体が語るとき
説明の余地がない

行けそうな単語を組み合わせられる段階に来ている。
適当に繋げて文章っぽくしていける。

もし思いついても足りないカナがあったら、
配列図で先に学んでしまっても良い。


【4 単打、シフト中段】

 せこょらさ やす゛んゃー
きれしてとく はかいうるっ
 ちよにのゅ なたおめつ

 ふ_ぬり。 、あまえへむ

了承 了解 少量 ます ですます ですます調
あります ある あるがまま これがある
あるときに あまえる
考える 考えがない あまりに ここへ するべき
べとべと べったり むかしむかし
むずかしい 無理 無理に 無理強いする 無理矢理
無敵の むちむち
ふむふむ これ風に 部分的な文章 物体 異物
つぶつぶ ぶつぶつ ぶりぶり
これは、 これの、 だから、 しかし、 だが、
なのだ。 なのです。 こうなんです。
こうでした。

また、まみむめもの濁点がパ行になる。

パレード セパレート パートツー
プール プー太郎 プードル スプーン
スペース スペード スペーサー ページ送り
ニッパー 一発 一般的な おっぱい
いっぺんに ペイペイ


【5 単打、シフト中上段】

 せこょらさ やす゛んゃー
きれしてとく はかいうるっ
 ちよにのゅ なたおめつ

 ぉぃ_けろ ほね_みぁぅ
 ふ_ぬり。 、あまえへむ


ですよね ねずに だよねえ ですね。
ほね このほうが ほうほう 某日 この棒が
いけてる 経験 経験的に 投げる
劇的 劇的逆転劇 限界突破
みている やってみて みんなの味方
してみると やってみる 骨身に染みる
だろうよ そうなのだろう そうだろうか。
おい、みろよ。 ろくでなし ろくでなしブルース
ピース 発表 寸評 新品 ピンク ハッピー
妙な ミュージック

ファイト ファイル フィクション トゥース
ブルートゥース トゥドゥ

ここまでくるともっともっと増やせると思う。
適宜やってください。


【6 全部】

 せこょらさ やす゛んゃー
きれしてとく はかいうるっ
 ちよにのゅ なたおめつ

 ぉぃ_けろ ほね_みぁぅ
 ふ_ぬり。 、あまえへむ
 _ゎ_もひ そをわゆぇ

シフト下段中心に選ぶ。

それぞれ それをこうする 速度 高速で
続編 それはそれ、これはこれ。
そのことをこう考える どれを選ぶか
もうそれでいいです そもそも もっともっと
思うことがある 思わない そうは思わない
それゆえに 優勝候補 お湯加減
秘密 微妙 表情 病気 職業病 標準的な 百人一首
フェチズム フェイント
シークヮーサー


ここまで来れば、あとは自由文に移ってよいと思う。

あやふやなカナは出てくる。
そしたらこんな感じで、
それを含む単語をつくり、
「前後の連接」で思い出すと良い。

「そ」が咄嗟に出てこなくても、
「それ」「そんな」「ぞく」などを思い出せば、
その一部として出てくる。

これは漢字を覚える時と同じで、
「村」を、木偏と寸みたいに、
一つの概念をパーツに分解して覚えるのと同じ。
「そ」だけで意味をなさないわけで、
「それ」「その」などで初めて意味をなす。
そのパーツが所詮1カナにすぎない。

はじめに言葉ありきだ。
はじめにカナありきではない。

言葉を流れとして打てるようにすることが、
モダンなカナ配列の思想だと言っても良い。



僕は月林檎の使い手ではないため、
上で選んだ単語が、
月林檎的に打ちやすいか打ちにくいかは考慮していない。
練習しながら、
打ちやすい言葉はよく使う言葉で、
打ちにくい言葉はそんなに使わない言葉だなあ、
などと思えば、
作者の意図が読み取れるに違いない。
(まあ全てが完璧ではないから、
ある種の妥協も読み取れるかもだが)


もちろん、使い手によって上のテキストは、
いくらでもアプデされるべきだ。



これらはすべてのモダンな配列で、
共通して使える練習法だ。
参考にされたい。
posted by おおおかとしひこ at 16:58| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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