アイデアは逆を組み合わせるとよい、
などと良く言われる。
「暖かい雨」という例で考えようか。
雨はたいてい冷たいものだ。
だから冷たいニュアンスのときに使われる小道具である。
彼女に振られたとか、
葬式であるとか、
会社を首になったとか、
そういう悲しい場面で良く雨が降るものだ。
それを逆に使うのだ。
暖かい雨が降るときはどういう時だろうか。
ひどい時にも仲間がいてくれたり、
負けそうなときに彼女が励ましてくれたり、
色々な場面をつくることができるだろう。
普段ならば冷たい雨だが、
今降っているこれは暖かい雨である、
などのように表現できるはずだ。
これが逆を使うということだ。
ある小道具を使うとき、
本来の用途というか、文脈がある。
いわばベタな使い方だね。
ナイフは人を殺すためか、食べ物を切るのに使う。
椅子は座るのに使う。
テーブルは、話し合いの席につくときに使う。
それらと逆の使い方をするのだ。
ベタな文脈と逆の使い方をすると、
意外性があるわけ。
意外なだけでなくて、「逆」ということで、印象に残りやすいわけだ。
どういう使い方をしてもよい。
むしろ、それを思いつくことが創造、ということだ。
ああー、こういう逆の使い方があったのかー、
と膝を打つような、新しい「逆」を思いつこう。
暖かい雨が新しいかというと、まあありそうだから、
あくまで例ということで。
もっと斬新な逆を使えるようになったら、
とても印象的で、以後語り継がれるような、
うまい使い方だと言われることになるだろうね。
2024年06月23日
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