これはほんと。
ていうかこれが出来ないと、本は読めないとすら言える。
https://x.com/hpeo_jp/status/1789220177869242449
全体の構造や結論を把握してから、
細かい導出や定義に入った方がいい。
とくに理系の学問は、
「結論がものすごく強力」だから、
それを導くための前提の議論に、
長くを費やすことが多く、
最初で脱落してしまうと、
その後の便利な結論まで辿り着けないことが多い。
分数で脱落した人は、
中心極限定理の凄みを知らないまま一生を送るだろう。
テイラー展開やマクローリン展開は、
フーリエ級数や波動方程式のためにあるよね。
複素平面を常用する大学以降の数学物理では、
オイラーの公式e^iπ=-1で、なんで複素が実数とイコールになるん?
なんて考えてると脱落するのだね。(俺のこと
とくに学問は、
骨格とかわかりやすさを前提に書かれていない。
正しさ優先だからね。
なので、
先に「どこが重要か」
「そこに至る構造」なんかを把握してから、
細かいレベルに入ればいい。
天才は頭から順に読んでも一発で頭に入るけど、
我々は天才ではないのでそうするべきだ。
で、
これは書く側も意識しろよ、
というのが本題。
我々の書くものは学問ではない。
正しさよりも、
一発で読んだときにわかり、面白いものを目指している。
最初のガーッとした斜め読みで、
すべて理解できるようにせよ、
ということだ。
それって、
「今見ているところが、
全体のどこにあって、
何目的で何をしてるのか」が、
常に頭の隅に残っているようにせよ、
ということである。
もちろん、
「我々は現在○○にいる、
☆☆目的で★★をやろうとしていて、
それは全体で言うと●●の部分になる」
なんてことを、
毎回セリフでいうのはダサい。
だが、これと似た感じになっていろ、
ということなのだ。
長いものほどそれを見失いやすい。
書いてる側が必死で、
そこまで見えてないんだよね。
学問は正しさ優先だからいいが、
もっとよく出来たシナリオみたいに、
構造を分かりながら書けばいいのに、
といつも思っている。
そういう意味ではファインマン物理学は、
かなり構造がわかりやすく書かれた名著だったことを、
思い出した次第。
またこれは、
書く時の原則でもある。
一日で構造を把握できるように書き、
n日かけて部分を書き、
さらにそれより時間をかけて詳細を書き、
さらにそれより時間をかけてリライトするのだ。
そうしないと、
「わかりにくい参考書」になってしまうぞ。
人は、全体の中の部分の関係と、
今いるところとの相対位置を測りながら生きている。
地図が読めるとはそういうことだ。
内容においても、
地図の読めない人の話になるべきではない。
参考書が「チャート」となっているのは、
偶然ではない気がする。
2024年05月23日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック