2024年06月13日

【薙刀式】軽い押下圧で誤爆する人

僕は30g前後にスイッチの押下圧を軽くすべき、
と考えている。
長文を打つ時に重たいと疲れる。
次の日に疲れてるのにまた長文を打てば、
いつか手を壊すことになる。

でも軽いスイッチは誤爆するから嫌、
という人が一定数いる。

僕は、そもそもブラインドタッチが身についてないからでは、
と疑っている。


もっとも、
僕がブラインドタッチできるのは、
両手4指で30キー、
親指で計6キーぐらいが、
限界だ。

40キーや60キーや109キーをブラインドタッチすることは、
僕には考えられない。
手の位置を動かなさないと無理で、
動かしたら元に戻さないといけなくて、
その時にFJの位置で確認しなきゃいけなくて、
その段取りすべてが無駄に思える。
だったら目視で打鍵して目視で手を戻した方が早そうだなと。

ブラインドタッチの目的は、
「手を動かさずに、視線もそのままに、
ただ文章を進めること」だと思う。

目や手を外すことは、目的にそぐわない。

なので、
僕は「自分のブラインドタッチ可能範囲」を、
把握するべきだと思う。

それが僕にとっては36キーくらいだ。

自作キーボードを薦めるのは、
その最小範囲を自分で測定できて、
その範囲にできるからだ。

自作界隈でも60%使う人いるんだけど、
その意味がよくわからないんよね。
全部ブラインドできて、
全部すぐ元に戻せる人ならいいんだけど、
僕はそんな人は少ないと見積もっている。

「軽い押下圧にすると誤爆する」が、
状況証拠だと思う。

軽い押下圧で誤爆するのは、
そもそも動線がおかしくて、
かするってことでしょ。

36キーならその心配はないと思うんだよな。


僕はフルキーボードの、
BSもエンターもカーソルも、
遠すぎてブラインドタッチできない。

目視でやるには頻度が高くてイライラするし、
ブラインドでやったら、
場所は間違うわ手が元に戻ってこないわで、
ものすごくイライラする。
ーはまず無理。数字段もファンクション段も無理。

逆にKIHで見たタイパーたちは、
フルキーボードをほぼ正確にブラインドタッチしていた。
人間の適応力はすごい。

もちろんできる人はやってもいい。

で、できる人ならば、
軽い押下圧でも誤爆しないよね、
などと思うわけだ。


僕はできない。
できないから、
36キーの範囲内にキーマップを収めて、
31キーの範囲内に、
文章を書くための全てが揃った薙刀式をつくった。

qwertyローマ字だったら、
手があちこちに行くから、
やっぱり誤爆してただろう。

薙刀式は手の動きがほとんどないからこそ、
36キーで、
軽い押下圧で打ち続けられる。


軽い押下圧で誤爆するという人は、
物理的に全キーを捉えられてないか、
論理的動線としてミスしやすいルートを走っているか、
または両方だと、
なんとなく思っている。


軽い押下圧を使おう。
疲れないぞ。

そのために、
キー数を絞り、
動線を減らすために配列を変えるのだ。

だからたぶん、
この三つが不可分のセットとして、
成立してるんじゃないかと思う。


薙刀式を使う人は、
いずれ軽い押下圧と、
少ないキー数のキーボードに辿り着くと思う。

少ないキー数のキーボードが普及しないのは、
qwertyの散らかった動線のせいだとも思う。




こないだ遊舎工房で、
初心者の方がKeyball39か44かで迷っていて、
数字キーが39にはないという心配をしていて、
「ないのではなく、
親指のキーを押しながら近くのキーに配置するんですよ」
なんて説明をしても、
「?」という感じだった。
「その方が近くて便利」という考え方がないようだった。

他に色んなキーがないけど、
それらはレイヤーに入ってて、
近くにあるんですよ、と店員さん共々利便性を説明すると、
「じゃあ全部覚えないといけないんですか?」
とびっくりしていた。

「覚えるのにどれくらい?」と恐る恐る質問してたので、
「ざっくりなら2週間で」と答えたけど、
そもそも「キーボードは見て打つもの」という先入観を、
レイヤーという概念で覆すのは、
かなり困難な様子。

僕はその場から離れたが、
その後店員さんは、
JISとUSは記号配置と印字が異なることや、
なんなら無刻印というものもありまして、とか、
キーキャップにはそもそもプロファイルがあって、
など広範囲な説明をしていて、
店員さんおつかれさまです、
と心の中でねぎらっていた。

記号配置も覚えないといけないんですか?
とビビってる初心者さんには、
店員さんは「そこだけデフォルト使うか、
自分で覚えやすいように移動してもいいですよ」
と説明していたのだけど、
「キーの配置を自由にした上で、
ブラインドタッチをする」
までその方が想像できていたかは、
微妙な感じだったなあ。



つまり、
「ブラインドタッチ必須で、無理ない範囲に絞り、
そして動線がとっ散らかっていなければ」
軽い押下圧はバンバン使える。

軽い押下圧派は、
つまりは沼の底の住人なのかなー。
みんな早くここまで来いよな。


キー部や天キーでは、
軽い押下圧スイッチになかなか出会えないのよね。
ロープロでようやく数名くらい。
でもロープロの打鍵感がねーという話をすると、
みなさん激しくうなづく。

まあ、
重たいスイッチが悪ではない。
高級な打鍵感は重たい方が感じやすいしね。

軽いスイッチかつ高級なものができれば、
その限りではなくなるだろう。
(そして僕は最近ずっとそれに挑んでいる)


もちろん誤爆は常にある。
人はミスをする生き物だ。
5%くらいは誤打鍵するものだ。
それとは関係ない誤爆が増えるというのは、
ごちゃごちゃした動線の問題じゃないかと思うのよね。


薙刀式×miniaxe×30g(Tecsee RAW)は、
一つの解である。

他にもあってよい。
posted by おおおかとしひこ at 14:17| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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