僕は30g前後にスイッチの押下圧を軽くすべき、
と考えている。
長文を打つ時に重たいと疲れる。
次の日に疲れてるのにまた長文を打てば、
いつか手を壊すことになる。
でも軽いスイッチは誤爆するから嫌、
という人が一定数いる。
僕は、そもそもブラインドタッチが身についてないからでは、
と疑っている。
もっとも、
僕がブラインドタッチできるのは、
両手4指で30キー、
親指で計6キーぐらいが、
限界だ。
40キーや60キーや109キーをブラインドタッチすることは、
僕には考えられない。
手の位置を動かなさないと無理で、
動かしたら元に戻さないといけなくて、
その時にFJの位置で確認しなきゃいけなくて、
その段取りすべてが無駄に思える。
だったら目視で打鍵して目視で手を戻した方が早そうだなと。
ブラインドタッチの目的は、
「手を動かさずに、視線もそのままに、
ただ文章を進めること」だと思う。
目や手を外すことは、目的にそぐわない。
なので、
僕は「自分のブラインドタッチ可能範囲」を、
把握するべきだと思う。
それが僕にとっては36キーくらいだ。
自作キーボードを薦めるのは、
その最小範囲を自分で測定できて、
その範囲にできるからだ。
自作界隈でも60%使う人いるんだけど、
その意味がよくわからないんよね。
全部ブラインドできて、
全部すぐ元に戻せる人ならいいんだけど、
僕はそんな人は少ないと見積もっている。
「軽い押下圧にすると誤爆する」が、
状況証拠だと思う。
軽い押下圧で誤爆するのは、
そもそも動線がおかしくて、
かするってことでしょ。
36キーならその心配はないと思うんだよな。
僕はフルキーボードの、
BSもエンターもカーソルも、
遠すぎてブラインドタッチできない。
目視でやるには頻度が高くてイライラするし、
ブラインドでやったら、
場所は間違うわ手が元に戻ってこないわで、
ものすごくイライラする。
ーはまず無理。数字段もファンクション段も無理。
逆にKIHで見たタイパーたちは、
フルキーボードをほぼ正確にブラインドタッチしていた。
人間の適応力はすごい。
もちろんできる人はやってもいい。
で、できる人ならば、
軽い押下圧でも誤爆しないよね、
などと思うわけだ。
僕はできない。
できないから、
36キーの範囲内にキーマップを収めて、
31キーの範囲内に、
文章を書くための全てが揃った薙刀式をつくった。
qwertyローマ字だったら、
手があちこちに行くから、
やっぱり誤爆してただろう。
薙刀式は手の動きがほとんどないからこそ、
36キーで、
軽い押下圧で打ち続けられる。
軽い押下圧で誤爆するという人は、
物理的に全キーを捉えられてないか、
論理的動線としてミスしやすいルートを走っているか、
または両方だと、
なんとなく思っている。
軽い押下圧を使おう。
疲れないぞ。
そのために、
キー数を絞り、
動線を減らすために配列を変えるのだ。
だからたぶん、
この三つが不可分のセットとして、
成立してるんじゃないかと思う。
薙刀式を使う人は、
いずれ軽い押下圧と、
少ないキー数のキーボードに辿り着くと思う。
少ないキー数のキーボードが普及しないのは、
qwertyの散らかった動線のせいだとも思う。
こないだ遊舎工房で、
初心者の方がKeyball39か44かで迷っていて、
数字キーが39にはないという心配をしていて、
「ないのではなく、
親指のキーを押しながら近くのキーに配置するんですよ」
なんて説明をしても、
「?」という感じだった。
「その方が近くて便利」という考え方がないようだった。
他に色んなキーがないけど、
それらはレイヤーに入ってて、
近くにあるんですよ、と店員さん共々利便性を説明すると、
「じゃあ全部覚えないといけないんですか?」
とびっくりしていた。
「覚えるのにどれくらい?」と恐る恐る質問してたので、
「ざっくりなら2週間で」と答えたけど、
そもそも「キーボードは見て打つもの」という先入観を、
レイヤーという概念で覆すのは、
かなり困難な様子。
僕はその場から離れたが、
その後店員さんは、
JISとUSは記号配置と印字が異なることや、
なんなら無刻印というものもありまして、とか、
キーキャップにはそもそもプロファイルがあって、
など広範囲な説明をしていて、
店員さんおつかれさまです、
と心の中でねぎらっていた。
記号配置も覚えないといけないんですか?
とビビってる初心者さんには、
店員さんは「そこだけデフォルト使うか、
自分で覚えやすいように移動してもいいですよ」
と説明していたのだけど、
「キーの配置を自由にした上で、
ブラインドタッチをする」
までその方が想像できていたかは、
微妙な感じだったなあ。
つまり、
「ブラインドタッチ必須で、無理ない範囲に絞り、
そして動線がとっ散らかっていなければ」
軽い押下圧はバンバン使える。
軽い押下圧派は、
つまりは沼の底の住人なのかなー。
みんな早くここまで来いよな。
キー部や天キーでは、
軽い押下圧スイッチになかなか出会えないのよね。
ロープロでようやく数名くらい。
でもロープロの打鍵感がねーという話をすると、
みなさん激しくうなづく。
まあ、
重たいスイッチが悪ではない。
高級な打鍵感は重たい方が感じやすいしね。
軽いスイッチかつ高級なものができれば、
その限りではなくなるだろう。
(そして僕は最近ずっとそれに挑んでいる)
もちろん誤爆は常にある。
人はミスをする生き物だ。
5%くらいは誤打鍵するものだ。
それとは関係ない誤爆が増えるというのは、
ごちゃごちゃした動線の問題じゃないかと思うのよね。
薙刀式×miniaxe×30g(Tecsee RAW)は、
一つの解である。
他にもあってよい。
2024年06月13日
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